■これまでのあらすじ
幼稚園生の長女と生後2ヶ月の次女を育てている妻が、ある日突然激しい頭痛に襲われる。最初は「病院へ行くから仕事を休んでほしい」と言っても聞いてくれなかった夫だったが、1週間病状が悪いままなのでイヤイヤ付き添うことに。体調の悪い妻をぞんざいに扱いながら待っていると、検査で妻の脳の血管に血栓ができていて重症だと知らされる。即入院となった妻だったが、翌日病状が急変。最悪な事態もありえると医師から言われ夫は動揺、義父は葬儀をどこにするかと言い出し、それを聞いた実母はブチ切れ…。病院は修羅場と化すが、医師の懸命な処置で妻が意識を取り戻して…。
■左手で筆談!
■恥ずかしい感情もない
■ICUを出る前日…
私は、ICUの部屋の様子をまったく覚えていません。10日ほどICUにいたはずなのに、視界も狭く、霧がかかったような感じでした。
記憶も断片的で排尿・排便も自分の意思ではどうにもできなかったのに回復できるとは…。脳って不思議ですね。
入院は出産のときくらいしか経験のなかった私。初めての大病で入れられたICUは、人工呼吸器が必要なほどの入院患者さんばかりでした。
でも、人の命を扱う仕事についている看護師さんたちはいつも優しくて親切で、部屋にあった申し送りノートを実母がのぞいたら「ご家族の皆さんがとても悲しんでおられるので励ましたい」というようなことまで書いてあったと聞きました。
ここでの記憶は曖昧ではあるものの、このときの看護師さんや先生たちがいたから自分の命が今もあるのだと思うと感謝し尽くしても足りません。
絶対読んでいないと思うけど「あのときはお世話になりました!このご恩は一生忘れません!」と今も言いたいです…!
本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
(紙屋束実)
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