11月19日(火) 2:20
住民税の納付方法には自身で納める「普通徴収」と給料から引かれる「特別徴収」があります。ただし、会社勤めの方は基本的に特別徴収になるでしょう。
地方税法第321条の4では、個人の住民税の特別徴収に関して「給与の支払をする際所得税を徴収して納付する義務がある者を当該市町村の条例により特別徴収義務者として指定し、これに徴収させなければならない」と定められています。つまり、給与を支払う側の事業主が源泉徴収を行っている従業員の住民税を特別徴収することは法律で決められている義務であることが分かります。
東京都主税局でも、従業員の希望により特別徴収を取りやめることはできないという旨が記載されています。そのため、給料から引かれる金額を減らすために、住民税の普通徴収や一括納付を事業主に求めることはできないと考えた方がいいでしょう。
所得控除をできるだけ使用すると、課税金額が減少するため住民税や所得税が安くなり、結果として年収の手取り額が増えます。所得控除は基礎控除や扶養控除を含めて全部で15種類です。以下は、会社員でも活用できる可能性のある控除の例になります。
●医療費控除
●配偶者控除
●生命保険料控除
基礎控除や社会保険料控除は会社員であれば適用されますが、ほかの所得控除は条件によって該当するかが変わるため、国税庁のサイトで確認しておきましょう。所得控除は複数種類を併用することも可能です。
会社勤めの方の場合、住かを民税は特別徴収として給料から引いて徴収するよう義務付けられているため、一括納付は選べません。もし会社員の方で少しでも手取りを増やしたい場合は、適用される所得控除がないか調べましょう。
なお、個人事業主やフリーランスの方は普通徴収のため一括納付を選択できるようですが、住民税額は一括と分割どちらを選んでも支払う総額は変わらないようです。一度に支払う金額が変わるだけなので、自身の貯金状況などに応じて選びましょう。
デジタル庁 e-Gov法令検索 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第三百二十一条の四
東京都主税局個人住民税の特別徴収推進ステーション 特別徴収Q&A従業員から、「給与から特別徴収(差し引き納入)ではなく自分で納付したいといわれているのですが?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー
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