11月18日(月) 8:00
総務省の調査「令和5年 地方公務員給与実態調査結果の状況」によると、警察官の学歴別平均年間給与は表1の通りです。
表1
大学卒 | 753万4000円 |
短大卒 | 740万9000円 |
高校卒 | 748万円 |
中学卒 | 720万4000円 |
合計 | 750万5000円 |
出典:総務省「令和5年 地方公務員給与実態調査結果の状況」を基に筆者作成
警察官の給与は、学歴によって多少異なりますが、大きく影響を与えるとは言い難いでしょう。
警察官の給与は地方公務員の給料表に基づいて決まります。給料表は役職や経験年数に応じて俸給が設定され、級が上がるにつれて昇給額も大きくなります。例えば、一般行政職給料表では、1級の1号給と2号給の差は1100円ですが、10級の1号給と2号給では3200円と、級が高くなるほど昇給幅が広がる仕組みです。地方公務員の昇給は、基本的に毎年4月1日に4号給ずつ上昇するようなので、長期的に勤務することで収入は増加していくでしょう。
実は、警察官の給与は、民間企業の賃金を参考にして決定しています。給与額の決定については、人事院が行う「国家公務員給与等の実態調査」や「職種別民間給与の実態調査」を基に行われるようです。同じ条件下で働く民間人と公務員の給与を比較し、個別給与が配分され、最終的には人事院の勧告によって給与額を確定するのです。公務員の給与はさまざまな要素を加味して設定されています。安定した職業であると同時に、民間企業と比較しても一定の水準が保たれているのです。
ここでは、警察官をはじめとした公務員が収入を増やすための方法を紹介します。
不動産投資とは、他人資本(不動産投資ローン)などを利用して賃貸物件を購入し、その物件を賃貸に出して家賃収入を得る仕組みの投資です。
また、物件の管理を専門の管理会社に任せれば、本業が影響を受けることなく資産形成を進めることが可能です。もちろん、副業に対する不安を感じる方もいるでしょう。まずは公務員としての副業に関する規則や制限をしっかりと確認することが大切です。
共済制度とは、毎月の給与から天引きされる形で貯蓄を進める方法です。例えば、共済で毎月2万円を積み立てる場合、年利が1.7%であれば、100万円積み立てたときに、年間で1.7万円が増える計算になります。天引きでの貯蓄は無理のない範囲で始められるため、徐々に資産を増やせる点が魅力です。共済制度は公務員のみが利用できる特典であるため、多くの人にとってお得な選択肢となるでしょう。
iDeCo(イデコ)は、「個人型確定拠出年金」として知られる、老後資金を自分自身で準備するための制度です。iDeCo(イデコ)は、60歳までに毎月一定の金額を掛け金として支払い、投資信託や定期預金、保険などの金融商品を運用します。60歳以降に運用した資金を受け取れますが、元本保証のない運用商品も含まれているため、損失のリスクがある点に注意が必要です。
警察官の年収は学歴によって大きく変わるわけではありません。基本的に、公務員の給与は給料表に基づき、経験年数や役職に応じて決まります。したがって、高卒で警察官になった場合でも、昇進や昇給によって安定した収入を得ることが可能です。また、より収入を増やして生活を安定させたい場合には、不動産投資や共済制度、個人型確定拠出年金などの利用も検討しましょう。
総務省令和5年 地方公務員給与実態調査結果の状況 第8表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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