11月17日(日) 22:05
isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2024年下半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
illustration by ニシイズミユカ
ドロンします
今週のおひつじ座は、 宙返りしてどこかへ消えてしまう忍術を使っていくような星回り。
『冬空や猫塀づたひどこへもゆける』(波多野爽波)という句のごとし。
人間のこさえた強固な境界線である塀も、猫にとっては自由に行き来できる道のようなものであり、それをつたえばどこまでも自分の足で歩いていくことができる訳で、その塀の上には冬空が雲を低く垂れて無限に広がっている。どころか、まるで忽然と消えた猫が煙に変化して、そのまま広い雲の中に隠れてしまったかのような錯覚さえ覚えます。
あなたもまた、意地になって戦うのでも、歯を食いしばって頑張るのでもなく、さっと身をひるがえしていく猫のように変化していきたいところです。
illustration by ニシイズミユカ
思考の分母
今週のおうし座は、 安易にそれらしい答えを差し出す代わりに、みずからの姿勢で語っていこうとするような星回り。
いつの時代も、大衆は惑うものであり、認識よりも救済を求めるもの。ネットやSNSには根拠が薄弱な誤情報や、でたらめなフェイクニュースがあふれかえり、それに流され翻弄される人が後をたたない。
けれども、そういう人たちを安直だとなじっている者とて、そもそも「生きて死ぬ」とはどういうことなのか、どこに両者の境があるのか、ということをわかっていないという点では、根本的には変わらないのかも知れません。
あなたもまた、大衆に向け「信じるな、まず考えなさい」とメッセージを発し続けた池田のように、語るべきことを自身の背中で語っていきたいところです。
illustration by ニシイズミユカ
遠くと近くが入り交じる
今週のふたご座は、 自分自身がひとつの「港」となっていくような星回り。
『山茶花やグラバー邸へ夕汽笛』(松崎鉄之介)という句のごとし。
寂しさがなんとなく高まってきたところに、海の方から船の汽笛が響いてきたのでしょう。出船なのか、入船なのか。ともかくその瞬間、胸の内の押し潰れそうな思いにフォーカスしていた意識に奥行きが加わって、一気に視界が広がるとともにそのスケール感の大きさの中で主観というかたまりがほぐれていく。
あなたもまた、自分が呼応しているのはどんな声なのか、誰にどんな想いを届けていきたいのか、この機会に考えてみるといいでしょう。
illustration by ニシイズミユカ
仮面を取る
今週のかに座は、 自分の誤りや限界について素直に認められるような関わりを持っていこうとするような星回り。
ドイツ出身の精神科医フリーダ・フロム=ライヒマンは主著『積極的心理療法―その理論と技法』の中で、「治療者は中立ではありえない」し、治療過程に巻き込まれながら観察し、関わりながら観察するしかないのだという考え方を表明しました。
「精神科医の人格とその専門的能力の基本として要求されるのは、なんであろうか。この問題に一言で答えようとすれば、それは「精神科医は少なくとも他人のいうことに心から耳を傾けうる人間でなければならない」ということになる。」
あなたもまた、魔法のような力を持つのでも、誤りのない存在であろうとするのでもなく、ただ向き合う人に対して正直で、率直であれるよう心がけていきたいところです。
illustration by ニシイズミユカ
こちらを見ている誰かがいる
今週のしし座は、 自分以上に特別な存在がほんのり立ち上がっていくような星回り。
『バカだなと目が言うホットウイスキー』(火箱ひろ)という句のごとし。
この句の場面は、遠く離れたところにいるか、少なくとも物理的に目の前にはいない大切な誰かのことを思い浮かべての想像上の対話であり、そこに集中して豊かな孤独に浸っている人間の姿なのかも知れません。
あなたもまた、自分以上に特別な存在である誰か何かへ全集中していきたいところです。
illustration by ニシイズミユカ
リズムで耕す
今週のおとめ座は、 計画性と無計画性のちょうどいい塩梅を自分なりに探っていこうとするような星回り。
例えば、「ミニマル・ミュージック」を提唱する現代作曲家のひとりジョン・アダムズは、2010年に行われたインタビューの中で「僕の経験からいうと、本当に創造的な人々の仕事の習慣はきわめて平凡で、とくにおもしろいところはない」「基本的に、なんでも規則正しくやれば、創作上の壁にぶちあたったり、ひどいスランプに陥ったりすることはないと思っている」と断言しています(『天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』)。
一方で、「必要以上に計画的にしないように」とも忠告しており、ときには「あきれるほど無責任な状態にいる必要」もあるのだとも述べていますが、おそらくこの計画性と無計画性、必然性と偶然性の絶妙な塩梅こそが、創造性の秘密なのではないでしょうか。
あなたもまた、ごく普通の体験をこそ規則正しく耕しつつも、ときに気ままに発展させていくことを大切にしていきたいところです。
illustration by ニシイズミユカ
いびつでいいじゃない
今週のてんびん座は、 一般受けなどしなくても独自の路線を突き進んでいこうとするような星回り。
『狐火や髑髏に雨のたまる夜に』(与謝蕪村)という句のごとし。寒さの凍える冬夜の山野の闇のなかで、狐火が燃えている光景を見ていると、浮かばれない死者の残留思念や社会のはぐれ者たちの怨念がそこらを浮遊しているような気になって、気持ちが陰陰滅滅としてくるのだが…と。大意としてはそんなところでしょう。
作者はどこかでこうした怪奇的な世界を愛していたし、だからこそそれを誰かと共有し、後の世にも遺そうとしたのではないでしょうか。
あなたもまた、誰かの要望に応えることよりも、自分の好きや趣味をこそ最優先していくべし。
illustration by ニシイズミユカ
超個人的悪について
今週のさそり座は、 相も変わらずそこらじゅうに跋扈している悪についての洞察を深めていこうとするような星回り。
歴史学を専門としつつも、哲学博士でもあるJ・B・ラッセルは『悪魔の系譜』において、悪の定義として①悪は現実的で具体的である、②悪は人間によって行われる、という2点を挙げました。
科学が文明が発達し、社会構造も高度で複雑化している現代社会では、むしろ「悪魔は消え去った」と考えるのが当たり前であり、その分だけ人びとの「悪に対する感度」が鈍くなってしまったように思います。
あなたもまた、一見すると善人や天使の顔をして大手をふるって歩いているような悪をこそ、看破していきたいところです。
illustration by ニシイズミユカ
脳みそ再稼働!
今週のいて座は、 これまでどこかでせき止められていた感情や言葉が流れ出していくような星回り。
『煙突の煙あたらし乱舞の雪』(西東三鬼)という句のごとし。
煙突が無数に立っていながらもそこから少しも煙が出ないというのは、ある種異様な光景ではありますが、たとえば工場地帯をひとりの人間の脳に置き換えてみると、それが久しぶりに稼働したということも含めて少し分かりやすくなるかも知れません。
あなたもまた、長らく自分の口から出てこなかったような言葉が自然とついて出やすくなっていくはず。
illustration by ニシイズミユカ
聴くと書く
今週のやぎ座は、 ますます流動的で可変的になっていく人生のただ中で正気を失わずにいられるよう心がけていくような星回り。
かつて哲学者の井筒俊彦は、現代哲学の巨人デリダを参考に、「現実」という言葉を「テクスト」に、「存在する」ことを「テクストの織り出し」へと読み変えてみることで、今まで全然見えていなかった側面が露呈してくるのだと述べていました。
「書く」と「テクスト」と「存在」が奇妙な形で結びつけ、テクストの織り出しを現実現出の術策とするこの解釈においては、「一切は『テクスト』であり、『テクスト』内の事態」であって、そうすることで「我々は我々自身を、流動的可変的な『テクスト』として織り出して」いるのだと井筒はいいます。
あなたもまた、人生の困難に陥ったときほど、「なぜ」をより一層深めつつも手を動かしていきたいところです。
illustration by ニシイズミユカ
自己内対話の促進
今週のみずがめ座は、 「あっ!」と心の声が漏れ出る瞬間を迎えていくような星回り。
『虚子一人銀河と共に西へ行く』(高浜虚子)という句のごとし。
あるようでない、ないようであるといった、絶妙な距離感と関わり方で自分を見守ってきてくれた、さながら草葉の陰の先祖のごとき「銀河」という、もはやそれ以上さかのぼることのできない背景であり、自分という存在を裏支えしてくれている大元であるところのものについて、ふと思い当たった――。
あなたもまた、大いなる移ろいのなかで自分なりの境地の深まりに突き当たっていくことができるかも知れません。
illustration by ニシイズミユカ
補色的な働き
今週のうお座は、 植物の「浸る」ような在り方をまねていこうとするような星回り。
葉から酸素や水蒸気が放出され、それは動物の肺に吸収されていく。植物が供給者で、動物が受容者となる訳ですが、両者は競合しあわず、むしろ共生し合います。
植物は何百万年の昔から、この世界で関わりあうさまざまな他者に、それぞれが互いに完全に融け合うことなく、交差し、混合する可能性をもたらしてくれてきた訳ですが、私たち人間がそうした植物の働きに学び、空気の再創造という彼らの最たる仕事を、また別の形でまねることだって不可能ではないはずです。
あなたもまた、自身の活動や関係性にさりげなく植物特有の「浸る」作用を取り入れてみるといいでしょう。
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