侍ジャパン合宿取材でヒロド歩美が「違う雰囲気」を感じた「将来の大黒柱」とは

立松尚積●撮影 photo by Tatematsu Naozumi

侍ジャパン合宿取材でヒロド歩美が「違う雰囲気」を感じた「将来の大黒柱」とは

11月17日(日) 9:55

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ヒロド歩美さん『プレミア12』インタビュー 後編(全2回)

現在開催中の野球の国際大会『プレミア12』。前回大会に続く連覇に期待がかかる侍ジャパンの取材を進めているヒロド歩美さんに、注目選手のインタビューの裏話や試合観戦の楽しみなどを聞いた。

侍ジャパンへの期待を語ったヒロド歩美さん

侍ジャパンへの期待を語ったヒロド歩美さん





【ひとり違う雰囲気を放っていた選手】 ヒロド歩美 侍ジャパンの宮崎合宿でちょっと違う雰囲気を放っていたのが髙橋宏斗投手でした。中日のエースであり、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝も経験した、日本の将来の大黒柱ですが、その発言からは侍ジャパンの選手としての自覚を強く感じました。

合宿中は、メディアから囲み取材を受けて、これまでの経験から、最年少選手とはいえチームを引っ張っていきたいという意思が感じられました。そんな言葉を聞いて「そういえば、最年少なんだ」ということをあらためて思い出すほど、最年少とは思えないチーム全体を考えながらの振る舞いでしたね。

これまでの経験やチームでの立場がそうさせるのは想像に難くありませんが、この1、2年で本当に顔つきが変わりましたし、レギュラーシーズンでも結果を出しているだけに、雰囲気が違うなと。もちろんファンに愛される愛嬌はたっぷりありますが、野球の話になると顔が変わる。この切り替えがさすがでした!

また同じ中日の清水達也投手は、チームメイトの髙橋投手と一緒ということはもちろん、同世代の選手も多くいるからか、結果を出したいというメラメラとした熱量を感じました。

世代的になのか、あまり表にバチバチ感は出さないんですけど、個別で話を聞くと内に秘めたライバル心があって、同じユニフォームを着ることでそれがいい方向に働くのではないかと思います。

【成長にフォーカスして応援してもらえたら】清々しいバチバチ感はキャッチャー陣も同様で、古賀悠斗選手(西武)も「出られる選手は限られてしまうから、どこまで存在感を出せるか」と意気込んでいました。古賀選手に限らず、どの選手と話しても自分をしっかりアピールしてチームに貢献したい気持ちが強く、目指す方向は全員一緒だからこそ、お互いを尊敬し合っているからこそ、見ていて気持ちがよくワクワクするバチバチ感なのかなと分析しました。

井端弘和監督もおっしゃっていましたが、国際大会の経験というのは選手たちにとってこれ以上ない財産になるはずです。今回の選手選考はフレッシュな顔ぶれですが、ここでの経験を糧にして大きく伸びていく「可能性を秘めた選手たちばかり」というのが井端監督の見解でしたし、自分のチームへ持ち帰ることはもちろん、今後の侍ジャパンにつながっていくと思います。

試合はバンテリンドームからスタートし、台湾に舞台を移し、スーパーラウンドから東京ドームで開催されます。日本がいるグループBは、韓国や台湾、オーストラリア、そしてキューバとドミニカ共和国という強豪国がいます。

私個人の視点としては、侍ジャパンには高校時代の甲子園のヒーローがいたり、またU-18、U-15でプレーした選手たちがいるので、ここまでどんな思いで成長を遂げたかにフォーカスして応援して、取材をつづけていきたいと考えています!

小園海斗選手(広島)は高校2年のU-18の時に一緒だった、ひとつ上の清宮幸太郎選手(日本ハム)への憧れが強くて、当時は手袋をプレゼントされてすごく喜んでいました。それからまた巡り巡って同じチームにいるというのも、選手それぞれの歩みとつながりがあって興味深いです。

【一流から若手に受け継がれる精神と技術】また、井端監督の考えの中には、若い選手たちの成長と、侍ジャパンの継続性ということもあると思います。昨年11月の『アジアプロ野球チャンピオンシップ』で侍ジャパンの監督になったわけですが、当時から若い選手たちに関し熱弁していたので、井端監督は日本代表チームの総合力の底上げの意識をすごくお持ちだと思います。

それに、源田壮亮選手(西武)といったような経験豊富なプレーヤーから若い選手たちがどんなことを吸収するのかにも注目しています。髙橋投手に話を聞いた時、WBCではダルビッシュ有投手や大谷翔平選手の技術やマインドに多大な影響を受けたと言っていました。

ただ、上の世代だけでなく、若い髙橋投手から影響を受ける同世代の選手もいるでしょうし、上下関係なく侍ジャパンのチームメイトとして、情報交換や吸収することはあると思います。髙橋投手と戸郷翔征投手(巨人)は「フォーク談義」をしたと言いますし、意見を交わすだけでかなり刺激があるのだと思いました。

大会が進むにつれ、厳しい試合が多くなっていくとは思いますが、連覇に向かって井端監督率いる侍ジャパンがどんな成長をしてくれるのかを楽しみにしたいと思います!

終わり

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【プロフィール】

ヒロド歩美ひろど・あゆみ

1991年10月25日生まれ。兵庫県宝塚市出身。早稲田大学国際教養学部卒業後、2014年に朝日放送テレビ(ABCテレビ)入社。2016年に『熱闘甲子園』のキャスターに就任。その後は『サンデーLIVE!!』『芸能界常識チェック!〜トリニクって何の肉!?〜』『芸能人格付けチェック』などに出演。2023年からフリーとなり、現在まで『報道ステーション』のスポーツキャスターを務めている。

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