【写真】阿部進之介、山田孝之、小栗旬、浅野忠信らが「第1公演」に登場
阿部進之介、山田孝之、小栗旬、浅野忠信らが11月16日、秋田拠点センターALVEで開催された「MIRRORLIAR FILMS AKITA文化祭」に登壇。イベントに込めた思いや先行上映される各作品の撮影秘話などを語った。
■山田孝之らがプロデュースする短編映画制作プロジェクト
2020年に始動した、伊藤主税氏、阿部、山田らがプロデュースする「MIRRORLIAR FILMS」。メジャーとインディーズの垣根を越えて映画を作り上げる短編映画制作プロジェクトで、これまで俳優、映画監督、漫画家、ミュージシャンらが監督した42本の短編映画を劇場公開。
著名クリエーターの作品から一般公募作品まで多彩な短編映画が集まっており、シーズン7には監督として加藤浩次、加藤シゲアキの参加が決定。注目クリエーターが続々とプロジェクトに加わり、12月13日(金)からは「MIRRORLIAR FILMS Season6」が東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国の劇場で2週間限定上映される。
そして今回、「MIRRORLIAR FILMS」が秋田市未来創造人材育成・プロモーション事業実行委員会と「MIRRORLIAR FILMS AKITA文化祭」を実施。「MIRRORLIAR FILMS」のプロデューサーであり本作に出演する阿部、同じくプロデューサーの山田、本作で「1/96」の監督を務めた小栗、「男と鳥」の監督を務めた浅野らが出演した。
■小栗旬、浅野忠信らが裏話を明かす
「第1公演」には、阿部(出演・プロデューサー)、山田(プロデューサー)、小栗(監督)、浅野(監督)、快歩氏(特殊メーク)が登壇。司会は相場詩織が務めた。
今回、「MIRRORLIAR FILMS Season6」に参加した浅野(「男と鳥」監督)は、参加の経緯が「SHOGUN 将軍」(2024年)で共演した阿部プロデューサーからの誘いだったことを明かし、監督作「男と鳥」に登場する独創的なキャラクター(ゾンビ侍)の話題に。
「『SHOGUN 将軍』の撮影をしているときに、阿部くんと『もし続編があったら死んでしまったキャラクターはどうなるんだろうね?』みたいな話をして、“ゾンビ侍”で出てきたらいいんじゃないかって話になって…。次の日、浅野さんがSNSで手描きのゾンビ侍のイラストを上げていて(笑)。それで今回、作品作るってなったときに、“ゾンビ侍”にしようみたいになって(笑)」と、キャラクターの意外な誕生秘話を明かす。
さらに、阿部の演じた“鳥男”の生まれたきっかけに関して「コマ撮りで楽しいのは、やっぱり飛んでる映像なんですよね。これは鳥だと思って、阿部くんにテストで飛んでもらったらすごくうまくて(笑)」と語る浅野。阿部は「浅野さんの自宅で何度も飛びましたよね」と、コマ撮りで制作された作品ならではの面白さを伝える。
小栗は、参加のきっかけを山田プロデューサーからの声掛けだったと話し、山田プロデューサーは「『シュアリー・サムデイ』(2010年)を監督して以来で、次いつ監督するんだろう?という気持ちがあったので」とオファーの経緯を振り返る。
そして、作品の内容に話が及ぶと「元々、全然違うものをやろうと思っていたんですけど、打ち合わせを重ねている間に脚本の三枝くんと僕が“父親あるある”みたいのを話していたら、それを聞いた下京(慶子)プロデューサーから『その話を映画にしたら面白いのでは?』という話になって、父親の現実逃避したいみたいな話に進んでいきました」と話す。
主演・藤森慎吾に関しては「初日のファーストカットの撮影のときは、『ぼく、ただ歩くってしたことないかもです』と藤森くん手と足が一緒に動いちゃうぐらいの感じのガチガチさだったので、それはすごく面白かったです(笑)。でも、その後はすぐに感覚をつかんでくれて、本当に素晴らしい演技でした」と楽しげに語った。
■第2公演では公募作品の監督たちが作品への思いを語る
「第2公演」には、阿部(出演・プロデューサー)、山田(プロデューサー)、岡本多緒(監督)、鬼木幸治監督、伊礼姫奈(出演)、増田彩来氏(監督)が登場。
公募作品から選ばれた監督たちと並んでイベントに出席した山田プロデューサーは、改めて「MIRRORLIAR FILMS」プロジェクトの立上げに関して聞かれ、「映画に限らずですが、何かに挑戦してほしいという気持ちがあって、一歩踏み出すというときには勇気がいるし不安もあるけど、まずはやってみるということの大事さを伝えたいというのが根幹にあります。それを映画で僕たちはやっています」と説明。
阿部プロデューサーは、公募作品の選定について「応募いただいた作品を1本1本全て見た上で面白かった作品をシンプルに選んでいますが、みんなの心に残った作品が選出されていると思います」と話す。
本イベントには、公募作品から「サン・アンド・ムーン」の岡本監督、「FAAAWWW!!!」の鬼木監督、「カフネの祈り」の増田監督の3人が登壇し、増田監督は「この作品は私が初めて監督した作品ですが、自分が生きていく上で大切にしていきたいことや忘れたくないこと。そういうものを詰め込んだ、この先の道標になっていくような作品だと思っています。作品を見てくださった方にも、そういう光になれたらうれしいなと思い、願いながら、祈りながら、作った作品です」と紹介。
鬼木監督は「この作品は腕組みしてじっと見るような作品ではないので、力を抜いて楽しんでいただけたならうれしいです。僕は短編作品をたくさん作っているので、いつもどおりに作った作品ではありますが、評価してもらえて、こういった機会がいただけてうれしいです」とコメント。
岡本監督は「私は俳優としてアメリカをベースに10年ぐらい活動していたんですけど、日本に帰って、日本でお芝居をちゃんとやれるようになりたいなと思って。この作品は、そもそも最初は自分の宣伝素材として撮った作品なんです。なので、シチュエーションもワンシチュエーションで、映像もすごくシンプルに撮ったので、他の作品と並べていただくとアマチュア感が出るんじゃないかと不安もありますが、いろんなことを考えずに、そのままストレートに出した感じです」と語る。
最後に、「カフネの祈り」主演の伊礼が「私自身、『MIRRORLIAR FILMS Season6』の雰囲気の違う5つの作品を見て、ちゃんと全部楽しめて、ちゃんと全部記憶に残る。心がワクワクして、こういう映画の形、すてきだなと思っています。今日はすごく楽しかったです」と舞台あいさつを締めくくった。
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