11月17日(日) 2:10
子どもがバイトで年収103万円を超えると、税制上の扶養からは外れてしまいます。この場合、親は扶養控除を受けられなくなってしまうため、支払う税金も高くなると考えられるでしょう。
扶養控除の金額は、扶養親族の年齢や同居の有無によって異なります。例えば一般の控除対象扶養親族に該当する場合、年間で受けられる控除額は38万円です。
子どもが扶養から外れてしまうとこの控除額分の税金支払いが必要になるため、年収が250万円の場合は約5万円、850万円の場合は17万円ほど税金が高くなってしまうと考えらます。
このほかにも、母子家庭や父子家庭の場合はひとり親控除の対象からも外れてしまうようです。数万円単位で税金の支払いが増えるため、扶養から外れてしまうことを防ぐためには、103万円の壁を超えないように注意すべきでしょう。
なお、勤労学生控除を利用することで、子ども自身の所得税自体は130万円まで免除されるようになります。ただし、親の扶養から外れることには変わりないため、注意してください。
子どもがバイトで103万円の壁を超えないための対策方法として、以下の3つがあげられます。
・あらかじめバイト先に年収の上限を伝えておく
・年収103万円の月の目安額を知っておく
上記の内容について、詳しく見ていきましょう。
バイトで年収103万円を超えないためには、子どもからバイト先にあらかじめ年収の上限を伝えてもらうようにしましょう。「扶養内で働く必要がある」と伝えておけば、そのことを考慮してシフトを組んでもらえるかもしれません。
ただし、年収の上限を伝えたからといって、必ずしも調整してもらえるわけではないでしょう。そのため、現時点で子どもがいくら収入を得ているか、しっかりと確認するようにしてください。
年収103万円の壁を超えないためには、親と子どもで月の収入目安を把握しておくことも重要となるでしょう。1年間で103万円を超える月の収入額の目安は、8万5833円となります。
ただし、バイト先によっては急なシフト変更や繁忙期などによる収入の増加を加味する必要も出てくるでしょう。そのため、バイトでの月の収入の目安は8万円程度におさめるようにし、不足分は子どもにお小遣いを渡すといった工夫が必要になるかもしれません。
子どもが年収103万円を超えると、親の扶養から外れてしまいます。この場合、扶養控除を受けられなくなってしまい、親の税金が数万円高くなる可能性が考えられます。
扶養から外れないためには、子どもからバイト先に103万円が年収の上限になる旨を伝えてもらうようにしましょう。また、家庭で現時点での収入を管理したり、月のバイト額の目安を知っておいたりするのも効果的かもしれません。
特に母子家庭や父子家庭などの世帯は、控除額がさらに減少する可能性も考えられます。子どもがバイトをする場合は家庭でしっかりと話し合い、収入に関するルールを決めておくようにしてみてください。
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.1180 扶養控除
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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