11月17日(日) 4:00
ブレーキパッドとは、車のブレーキをかける際にブレーキディスクを挟み込む制動装置です。ブレーキディスクにブレーキパッドを押し当てることで起こる摩擦力で減速・停止を行っています。
ブレーキパッドは摩擦剤を主な成分としており、ブレーキをかけるたびに削られます。ブレーキパッドがすり減ると徐々にブレーキの効きが悪くなるようです。安全に走行するには、定期的なブレーキパッドの点検が必要になるでしょう。
ブレーキパッドの交換サインは、主に走行距離、ブレーキパッドの厚み、ブレーキ音などがあげられます。それぞれの内容を解説します。
ブレーキパッドは、1万キロメートルで1ミリメートル摩耗するといわれています。一般的な交換の目安距離は3万〜10万キロメートルといわれていますが、運転環境や運転のクセによって異なるようです。
例えば、勾配が多い道ではブレーキを使用する回数も増える可能性があるため、その分摩耗しやすいでしょう。しかし、平坦な道や高速道路をメインで走行する場合は、10万キロメートルを超えてもブレーキパッドを交換しなくてもよいケースもあります。
ブレーキパッドの厚さごとの状態や交換目安については、以下の通りです。
●5〜6ミリメートル:新品の状態からおよそ半分になった状態で交換は不要
●4ミリメートル:効果時期が近い状態でこまめな点検が必要
●3ミリメートル:異音の発生や警告灯が出る車種もあるため交換推奨時期
●1〜2ミリメートル:交換が必要
一般社団法人日本自動車連盟の公式サイトでも、ブレーキパッドの交換時期は「2ミリメートル以下程度」と書かれているため、2ミリメートル付近になる前に交換を検討するとよいでしょう。
実際に点検する整備士によって、早めの交換を提案する可能性があります。ブレーキパッドの厚みは、ブレーキキャリパーの点検窓から確認できるようです。交換を勧められた場合は、走行距離だけで判断せず、ブレーキパッドの厚みを確認することも重要です。
多くの車にはウェアインジケーターと呼ばれる摩耗限度を知らせる機能が取り付けられており、音や警告灯でブレーキパッドの交換時期を知らせてくれる場合もあります。
さらにブレーキパッドが減ると、ブレーキ液がリザーバータンクの下限ラインを下回り、ブレーキ警告灯も点灯されるでしょう。
「キーキー」と音が鳴り出したり、ブレーキ警告灯が点滅したりする場合は交換時期といえるため、ブレーキパッドの厚みを確認して交換を検討しましょう。
ブレーキパッドの交換費用の相場は、1万5000円程度といわれています。ブレーキパッドは、ディスクブレーキ1つに対して2枚で挟み込むようになっているようで、左右のタイヤで4枚必要になるでしょう。
フロントだけではなく、リアブレーキもディスクブレーキを採用している場合は、合計で8枚必要となります。
ブレーキパッドは4枚1セットとなっていることが一般的で、普通車で8000円程度、軽自動車で7000円程度の費用がかかるようです。加えて工賃が必要となり、フロントもしくはリアのみの場合で左右2ヶ所で6000円程度が相場となります。
フロントとリアの両方を交換する場合は、部品代も工賃も倍近くになる可能性があります。
ブレーキパッドの交換目安は、走行距離で判断する場合は3万〜10万キロメートルといわれていますが、運転環境や運転手のクセによって摩耗度合いが異なるようです。そのため、走行距離が2万キロメートルでも交換を勧められる可能性があります。
ただし、ブレーキパッドの交換サインは走行距離だけではありません。ブレーキパッドの厚みやブレーキ音などの確認もしたうえで、本当にブレーキパッドの交換が必要か検討してみてください。
一般社団法人 日本自動車連盟 [Q]ブレーキパッドの摩耗状態はどこで分かりますか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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