11月16日(土) 5:20
金融広報中央委員会の「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」によると、小学校低学年のお小遣いの平均金額は月1004円です。多くの家庭では、500~700円程度を渡していることが多いようです。
この結果から月5000円という金額は、小学生全体の相場と比べてもかなり高めの金額だといえるでしょう。もちろん地域や家庭環境、考え方によって差はありますが、一般的な相場を参考にしつつ、家庭に合った金額を設定することが大切です。
また、相場は年齢が上がるにつれて増えていく傾向にありますが、低学年ではまだ金額よりも「お金に触れる機会をつくる」程度で十分でしょう。小学2年生にとっては、「お金をもらい、使い方を考える」という体験が重要なので、少額でも学びにつながります。
お小遣いは、ただお金を渡すのではなく、成長に応じた「お金の管理の経験」を学ばせる機会です。月5000円のように高額すぎると、かえってお金の価値が分からなくなったり、無駄遣いにつながったりする可能性もあります。
上述のとおり、一般的には小学生低学年(1~2年生)の場合の月平均額は1000円程度ですが、同調査によると最頻値は500円で、その程度の金額を渡している家庭も多いようです。また、毎月の金額設定については、「学年×100円」という目安もあるので参考にしてみてください。
続いて頻度については「月に一度まとめて渡す」「週ごとに少額ずつ渡す」などの方法があります。低学年の場合は、毎週少額ずつ渡すほうが管理しやすく、使い方を振り返りやすいためおすすめです。低学年には、週1回の頻度を推奨するFPの声も多くあります。
お小遣いは、お金の大切さや使い方を学ぶための教育的な手段です。小学2年生は、ほしいものがあればすぐに手に入れたいと思う年齢かもしれませんが、実際にお小遣いを持たせることで、さまざまな学びを得られるでしょう。
お小遣いを渡す際は、使い道を一緒に話し合い、お子さまと一緒に計画を立てることが大切です。子どもが何に使いたいか、どれだけ貯めればほしいものを手に入れられるかを考える機会をつくると、お金を計画的に使う練習にもなります。
また、お小遣い帳をつけさせることで、使った金額や残りの金額を記録し、お金の使い方を振り返れます。子ども自身が失敗を経験しつつも、徐々に管理の仕方を学んでいくことが大切です。
無駄遣いをしてしまった場合でも、子どもを責めるのではなく、「なぜ無駄遣いをしてしまったのか」「次回はどうすればいいか」などといったことを一緒に考えていきましょう。
小学2年生のお小遣いは、友だちがもらっている額と比べる必要はありません。大切なのは、家庭の方針や子どもの成長に合わせた設定をすることです。少額でもお小遣いを通じてお金の使い方や価値観を学ばせることができ、親子のコミュニケーションの機会にもなります。
お小遣いの金額に迷ったときは、相場や目安を参考にしつつ、子どもと相談しながら決めるとよいでしょう。そして、「必要なときには一緒に考える」という姿勢を大切にし、子どもがお金について学ぶためのサポートを続けていくことが、お金に対する健全な感覚を育てる第一歩となります。
金融広報中央委員会 知るぽると 子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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