11月15日(金) 17:25
<京都レディース最終日◇15日◇城陽カントリー倶楽部(京都府)◇6359ヤード・パー72>
最終18番のパーパットを沈めた瞬間、来季のレギュラーツアー前半戦出場権が確定した。「前半(7番、8番で)、ボギー、ダブルボギーがきたときはかなり焦った」。それでも木下彩は、トータル3アンダーの2位タイで最終戦を締めくくり、ホッと胸をなでおろす。
ステップ・アップツアーでは、明治安田ステップ・ランキング(賞金ランク)1、2位に入ると、来季の第1回リランキングまでのレギュラーツアー出場権が得られる。今大会開幕前まで木下は圏内の2位。しかし、223万6333円差のランク3位で追いかけていたサイ・ペイイン(台湾)が、初日、2日目と首位に立ち意地を見せていた。優勝賞金は360万円。逆転される可能性も十分にあった。
それだけに「優勝はできなかったけど、耐えて耐えて2位で終えられたので良かった。この3日間は本当に苦しかったし、疲れました。無事にランキング2位に入れてホッとしてます」と、ラウンド後は解放感でいっぱいだ。今年は9月の「山陽新聞レディース」で優勝。その時は最終日にステップ記録の「60」も叩きだした。本人にとっても「印象に残っている」という試合だ。
しかし、それよりも「今年1番は今回の3日間ですね」と、ここがもっとも“しびれた”という。「きょうは本当にやり切ったし満足しています。追い込まれたなかで、このプレーができたので成長を感じました」。すでにステップ優勝で最終QTからの出場は確定させていただけに、ランキングを2位で終えるか、3位に甘んじるかは“雲泥の差”でもあった。
今季はQTランク86位で迎え、主戦場は下部ツアーだった。昨年は34試合に出場するなど、これまで何度もレギュラーツアー挑戦の権利を得ながら、その都度、跳ね返されてきた。「来年はレギュラーツアーでの優勝が目標です」。昨年の「全米女子オープン」で13位になるなど、時に大きなインパクトを与える黄金世代のひとりが、次はトップカテゴリーでしっかりと爪痕を残す。