サッカー日本代表招集の可能性も佐野海舟、チェイス・アンリらがドイツで進化している

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サッカー日本代表招集の可能性も佐野海舟、チェイス・アンリらがドイツで進化している

11月15日(金) 17:00

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ブンデスリーガ日本人選手レポート後編

ブンデスリーガで活躍する日本人選手の模様を、現地ドイツで取材を重ねるライターの林遼平氏が詳報。進境著しい佐野海舟やチェイス・アンリらのプレーぶりをレポートする。

前編「ノリに乗っている板倉滉、月間MVP候補になった堂安律の状況」>>

【動画】林遼平のブンデスリーガ現地レポート 日本人6選手の現在地↓↓↓

【チームに馴染み確かな成長】 佐野海舟(マインツ/MF)

佐野海舟選手はすばらしい活躍を続けています。開幕戦の時は、まだJリーグとブンデスリーガの違いに戸惑っているみたいな話もありましたけど、試合をこなすごとにチームに馴染んでいて、ブンデスリーガでの戦いにも馴染んできた印象です。

10月に対戦した板倉選手や堂安選手は「佐野選手はマインツに合っている」という話をしていました。これはマインツがすごく陣形をコンパクトにした守備をしていて、奪ってから前に出ていこうみたいなところがあり、その奪いどころとして佐野選手がすごく生きているのが大きいんです。佐野選手がボールを奪ってから攻撃が始まる場面も多くて、彼のボール奪取は今のチームの見どころのひとつと言っていいと思います。

あとは本人が言うように「奪ったあとにボールを保持するのか、前に出ていくのかをしっかり判断しないといけない」ところですね。もう少しボールに関わって、前線で結果につながるようなプレーをしたいという話もしていて、そこがひとつポイントになるかなと。マインツとしてももう少し得点を増やしていきたい面もあるので、そこが今後改善されてくれば、より存在感が増してくるんじゃないかなと思います。

第10節のドルトムント戦は、非常にいいプレーをしていました。相手に退場者が出たこともありますが、この試合はすごく前への意識が高くて、前にボールをつけるプレーだったり、ロングボールで得点の起点になるパスを出したりと、攻撃面での関わりがすごく多かった。現地の評価も「2.5」と高評価でした。

最近では現地メディアが「次のステップに進んだと言わざるを得ない。無駄な走りが少なく、その結果、よりうまくデュエルに入るボールにダッシュできるようになっている。ボールを奪ったあとも、より広い視野を持っていいプレーにつなげている」と評価していますし、確かな成長を感じます。

ブンデスリーガで確かな成長が見られている佐野海舟(左)とチェイス・アンリ(右)photo by Getty Images

ブンデスリーガで確かな成長が見られている佐野海舟(左)とチェイス・アンリ(右)photo by Getty Images





【数週間でプレーが進化】 チェイス・アンリ(シュツットガルト/DF)

チェイス・アンリ選手の成長にはかなり驚いています。毎試合、見に行けているわけではないですが、やはり数週間見ないだけですごくプレーが進化しているというか、変化しているなと。

チームもチャンピオンズリーグがあって連戦が多く、選手をローテーションしながらやっていく必要があります。第8節のキール戦では先発出場しましたけど、その試合のパフォーマンスがすごくよくて、相方のセンターバックが退場したこともあり、その後は連続で出番を得ました。結果を残し続けているからこそ試合に出られる状況になっていると思いますし、そこでの連続出場は力がついてきた証拠かなと感じます。

プレー内容ではビルドアップに変化がありました。キール戦のあとにバックパスが減ったという話を聞いたら「そうなんですよ」と。本人は「これまではミスをしないようにバックパスをしていたけど、バックパスは相手からしたら嬉しいだろうし、そういうのは一番やってはいけない。できるだけしないほうがいいなと思っているし、周りがうまいのでそこにボールを預けてもっと前に出せるようにトライしていきたい」と話していました。

第9節のレバークーゼン戦では、チェイス・アンリ選手のビルドアップミスからピンチを迎える場面がありました。これに関してもトライをした結果なんです。もちろんピンチになってしまうのはよくないですが、トライしないと始まらないこともある。そこは経験を重ねている最中だと思います。いろいろなトライをしているところに注目してほしいなと思います。

【価値あるゴールを決めた三好、我慢の時期の町野】 三好康児(ボーフム/MF)

三好康児選手にとっては、直近の第10節レバークーゼン戦のゴールが大きかったと思います。試合はかなり苦しい展開だったんですが、後半に相手の足が止まってきたタイミングで三好選手が投入され、最後に劇的な形で同点ゴールを奪いました。

「ブンデスリーガに来て2カ月経って、自分自身も苦しんでいる部分があった。でも、そんなに簡単に行くとは思ってなかった。監督が代わるなかで自分も新たなスタートだと思っていた」と。今回のゴールはすごく意味のあるもの。監督が代わって新しくやり始めなければいけないタイミングでの試合で、勝ち点を取るのに貢献できたのは今後に向けて大きいんじゃないかなと感じます。

町野修斗(キール/FW)

町野修斗選手は、少し難しい時期に来ている感じがします。これはチーム事情が結構絡んでいると思っていて、今、キールがなかなか勝ち点を取れていない状況にあります。そのなかで、第6節のレバークーゼン戦では少し後ろに重心を置き、ボールを奪ってから前に出ていくサッカーがうまくいったところがあって、そこから少しやり方を変えることになりました。その流れで町野選手はベンチからの機会が増えているようです。

とはいえ、「先発でもベンチからでも自分が結果を残すことが自分の価値だと思っている」という話もしていますし、まさにそれが今必要になっているのかなと感じます。自分たちから攻めていこうとなる時には町野選手が出てくる状況も多いですし、そこで結果を残していけばまた序列が変わってくるのかなと。

踏ん張りどころですね。今は我慢の時期かなと思います。

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