11月15日(金) 13:00
「三井住友VISA太平洋マスターズ」で節目となるツアー通算20勝目を飾った石川遼。2020年から取り組んだスイング改造で変わったのは形だけではない。切り返しのタイミングについて聞くと、意外な答えが返ってきた。
切り返しはゆっくりでダウン途中から加速する石川のスイング【写真】
「僕はゆっくりクラブをコントロールしながら切り返したい。始動でゆっくりの人、切り返しでゆっくりの人、止まってから下ろす人などタイプがあると思います。僕は最初はゆっくり下ろして途中から速く下ろしていきたいんです」
石川が理想とするスイングテンポのイメージはザンダー・シャウフェレ(米国)。松山英樹やコリン・モリカワ(米国)のようにトップで止まってから切り返すことも試したが、どうしてもグッと力が入ってしまい「合わなかった」。
「僕の中ではダウンスイングで下ろしたい軌道があって、そこに戻してくるのが目的なんです。だから、ダウンスイングの最初はゆっくりと下ろして、(下ろしたい軌道に乗せたら)下半身を使って一気に回転しています」
スイング改造以前はかなりスイングテンポが速く、『パン、パン』とクイックに切り返していた。現在はトップでシャフトが飛球線の左を向くレイドオフのトップからゆっくり切り返し、ダウンスイングで下半身を使ってスクエアに戻している。
このテンポで振るからこそ、「インサイド・イン軌道で振って球をつかまえるイメージで振っていきたい」というスイングの再現性が高まった。20代の頃に「このスイングでは海外で通用しない」と感じ、形になるまでに3年近くかかったスイング改造。12月には米ツアーの2次予選会にエントリーしており、その真価が試されることになる。
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ツアープロが使用する古い名器があるという。関連記事【原英莉花、石川遼、平田憲聖が使う2022年発売の”UTの名器”とは何だ?】を読めば、そのモデルが分かります。