【Like~an~Angel ライヴ映像配信記念 特集3(全3回)】 まだ見たことがない景色を探してLike~an~Angel飛躍の軌跡を振り返る

Like~an~Angel

【Like~an~Angel ライヴ映像配信記念 特集3(全3回)】 まだ見たことがない景色を探してLike~an~Angel飛躍の軌跡を振り返る

11月11日(月) 12:00

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コピーバンドから自我をもったバンドへと変貌

Like~an~Angel(読み:ライク アン エンジェル)とは、誰もが知るL’Arc~en~Ciel(読み:ラルク アン シエル)のコピーバンドである。そのライクがいま、コピーバンドという肩書きを超える飛躍を遂げているのをご存じだろうか。

ライクの生みの親は、あのtetsuya(B)だ。ラルクの生みの親であり、バンドリーダーをつとめる彼は、現在もラルクとして活動中である。そんな彼が、本家のコピーバンドを作る。こんなことは、世界にも例のないことで、それを思いついたらやってしまうのがこの人の凄いところなのだ。もちろんその発想の裏には、現在ヴォーカルに専念しているTETSUYA名義のソロに加えて、ラルクのベーシストとして腕がなまらないようにベースを弾く機会を増やしたいというプレーヤーとしてのシンプルな欲求。

さらには、どうせ弾くならライヴの本数が少ないラルクのコピーバンドをやることで、ファンが望んでいたとしてもなかなか披露できない過去のレア曲をどんどん演奏して、定番曲以外のラルクの素晴らしい曲をプレイしたら、ファンも喜んでくれるんじゃないか。コピーバンドなら小回りがきくので、いろんな時期、いろんな場所に行って、ラルク以上にたくさんライヴの本数ができるんじゃないかというバンドリーダーならではの考えもあったに違いない。

そんな思いを語ることなく、tetsuyaはtetsuyaらしく、ライクの登場の仕方から、遊び心たっぷりのトリックを仕掛けて世の中を驚かせていったのはさすがだった。まず、自身のX、Instagramのアカウントを通して、謎のバンド“Like~an~Angel”が1st ライヴを行なうことを突然告知。告知した日が2023年4月1日だったため、これはエイプリルフールにちなんだジョークなのか本当なのかと、当然世間は大騒ぎ。

そこから、tetsuya以外のメンバーの名前は伏せた状態でライクがL’Arc~en~Cielのコピーバンドあることやヴォーカルの歌声を徐々に解禁していったなかで、ライクは同年5月30日に1stライヴを開催した。本家であるラルクが初めてライヴを行なった記念すべき日に、1stライヴを重ねるところまでtetsuyaの「みんなを楽しませたい」という遊び心が満ちあふれていた。そうして、ライヴが幕を開け、なによりもオーディエンスを震え上がらせたのは、hydeそっくりな歌声を持つヴォーカルの存在だった。

「みんなの想像の上いってた?」とその様子を見て、ご満悦の様子だったtetsuya。このライヴで、tetsuya以外のメンバーが、hibiki(Dr)とreno(G)、外国人のjekyll(Vo)であることがステージ上で初めて明かされた。この初ライヴから4カ月後、ライクは10月7日、日比谷公園大音楽堂でワンマンライヴ<PARALLEL WORLD2023>を開催。このときは、出演できなかったrenoの代わりにsaki(G)とhiro(G)の2人がギタリストとして参加し、ここで初めて5人編成のライクが登場。

こうして、次々と世間を騒がせていったライクは、2024年に入るとさらにギアをあげ、これまで単発ばかりだったライヴを、初めてツアーという形に切り替えて<CLUB CIRCUIT2024L’Aclassic>と題して、全国展開でライクをお披露目していった。そうして、ライク初のツアーは大成功を納めてフィニッシュ。このときのライクは、tetsuyaにjekyll、reno、saki、hibikiを加えた5人編成で、tetsuyaは今後もこの編成、このメンバーでライクを継続してくという。

このツアーから、ライクはラルクのコピーバンドという肩書きからはみ出すように自由に羽を広げて、Like~an~Angelという自我を持った単体の“バンド”へと変貌していったのだ。

個々のメンバーが魅力的な、全員が光るバンドへ

毎回、メンバー個々のキャラクターを引き出すようなスタイリッシュなスタイリングも印象的なライク。これを担当しているのは、自らSTEALTH STELL’Aというファッションブランドのクリエイティヴディレクターを務めるtetsuya。ファッション同様、1stライヴではそんなtetsuyaが中心となっていたMCもどんどん彼の手を離れ、いまではrenoとhibikiが絶妙なトークを繰り広げる“REMEMBER ME”という漫才(笑)ユニットまで誕生。

日本語がしゃべれないjekyllと英語が苦手なrenoのヘンテコなからみあい、紅一点であるsakiはバンド内ではヘドバン番長である反面、それ以外では親しみやすいファンサを繰り出すなど、メンバー各々が自身をどんどんアピールするようになっていった。プレイ面でも、そこは明らかに変わった。

バンドが立ち上がった当初は、ラルクのレアな楽曲が聴けることに加え、tetsuyaの複雑なフレーズを屈指し、リズム隊というイメージを飛び越えて、華やかなパフォーマンスとともに歌うベースをこのシーンに確立していった超絶プレイ。それが間近で見られるというのが大きな動機となって、ライクを観にくるファンが圧倒的に多かった。だが、現在のライクはメンバー全員から目が離せない。日本語は話せないながらも日本語の歌詞をすべて暗記し、発音もパーフェクトな状態で、アップテンポから壮大なバラードまでその世界観を構築しながら歌うjekyllのヴォーカル力は、いつの間かこのバンドの基盤を支える大きな柱となり、その存在感はライヴを重ねるごとに圧倒的なものに。

さらに、ViViDやソロ、サポートで腕を磨いてきたrenoと、Mary’s Blood やNEMOPHILIAを始め国内外のメタルシーンでキャリアを積んできたsaki。その2人が、役割をうまく振り分けて織りなすツインギターならではのサウンド感。現在所属しているヴィジュアル系メタルバンドの摩天楼オペラを始め、自慢の高速パワードラムで様々な現場で活躍中のhibikiが、派手なパフォーマンスとともに繰り出すパワフルなドラミングに合わせて、どんどんたくましさを増していくtetsuyaのベースの音色、フレーズ。それらすべてが絡み合って1つのグルーヴとなり、今回のツアーの「いばらの涙」や「GOOD LUCK MY WAY」などに見るダイナミックなパフォーマンスが生まれていったのだ。

こうして、いままさにラルクの楽曲をコピーしながらも、4人編成のラルクでは味わえない“ライクサウンド”というものを手にしてしまったLike~an~Angel。彼らがコピーバンドという肩書をはみ出していった姿は、U-NEXTのライヴ配信で見られるので、ぜひそこで確認してみてほしい。そうして、今後このライクが、バンドとしてどう飛躍していくのか。その大切な一歩目を踏み出す姿を、2025年4月26日、東京・EX THEATER ROPPONGIで開催するワンマンライヴで確認してほしいと思う。



Like〜an〜Angel CLUB CIRCUIT 2024 L'Arclassic

【配信詳細】
https://video.unext.jp/livedetail/LIV0000006712

ライヴ配信:11月10日(日)19:30~ライヴ終了まで
見逃し配信:配信準備完了次第~11月24日(日)23:59まで

【出演】
Like~an~Angel

Vo.jekyll
G.reno
G.saki
B.tetsuya
Dr.hibiki

【配信公演】
10月3日東京都・Spotify O-EAST 公演

(取材・文/東條祥恵)

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