11月11日(月) 16:00
フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)の作品が、今日までどのようにして伝えられてきたのか。ゴッホの家族が受け継いできたコレクションに焦点を当てた展覧会『ゴッホ展家族がつないだ画家の夢』が、2025年から2026年にかけて大阪市立美術館、東京都美術館、愛知県美術館で順次開催される。
フィンセント・ファン・ゴッホ 《グラジオラスとエゾギクを生けた花瓶》 1886年8-9月油彩、カンヴァス46.5×38.4cmファン・ゴッホ美術館、アムステルダム(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)同展は、ファン・ゴッホ家のコレクションに焦点を当てた日本初の展覧会となる。フィンセントの画業を支え大部分の作品を保管していた弟のテオは、兄の死の半年後に生涯を閉じ、膨大なコレクションは、テオの妻、ヨーが管理することとなった。ヨーは、義兄の名声を高めることに人生を捧げ、作品を展覧会に貸し出し、販売し、膨大な手紙を整理して出版。さらに、その息子フィンセント・ウィレムは、コレクションを散逸させないため、フィンセント・ファン・ゴッホ財団をつくり、美術館の設立に尽力した。
フィンセント・ファン・ゴッホ 《種まく人》 1888年11月油彩、カンヴァス32.5×40.3cmファン・ゴッホ美術館、アムステルダム(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)アムステルダムのファン・ゴッホ美術館には、フィンセント・ファン・ゴッホの約200点の油彩や500点にのぼる素描をはじめ、手紙や関連作品、浮世絵版画などが所蔵されているが、そのほとんどは1973年の開館時に、フィンセント・ファン・ゴッホ財団が永久貸与したものだ。
「傘を持つ老人が描かれた、フィンセント・ファン・ゴッホからアントン・ファン・ラッパルトに宛てた手紙」 1882年9月23日頃ファン・ゴッホ美術館、アムステルダム(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)同展では、ファン・ゴッホ美術館の作品を中心に、ファン・ゴッホの作品30点以上にくわえ、日本初公開となるファン・ゴッホの手紙4通などで初期から晩年までの画業をたどるほか、ファン・ゴッホが集めた作品なども紹介。家族が守り受け継いできたコレクションを紹介する。
<公演情報>
『ゴッホ展家族がつないだ画家の夢』
【大阪展】
会場:大阪市立美術館
会期:2025年7月5日(土)~8月31日(日)
【東京展】
会場:東京都美術館
会期:2025年9月12日(金)~12月21日(日)
【愛知展】
会場:愛知県美術館
会期:2026年1月3日(土)~3月23日(月)※予定