来日5年目で初めて規定打席に到達したDeNA・オースティン。最終盤で打率を上げ、首位打者のタイトルを獲得
今季も予想外の出来事がたくさん起こったプロ野球。中でも特に球界をざわつかせた異変、珍現象、快挙の謎に野球評論家のお股ニキ氏が迫る!(全7回/第5回目)
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シーズン141試合目で規定打席に到達。最終的に打率を.316にまで上げ、ヤクルトのサンタナから逆転で首位打者の座を奪ったのがDeNAのオースティンだ。
全力プレーの半面、毎年のようにケガをするため、〝ガラスの大砲〟と揶揄され、過去2年は本塁打わずか1本。今季も肉離れで1ヵ月以上の離脱期間はあったが、来日5年目にして初の規定打席到達。本塁打もチーム最多25本を記録した。
「3年契約の最終年ということで、『今年こそは』というモチベーションが高かったことをインタビューでも語っていました。終盤の活躍がなければ、DeNAのAクラス入りはなかったでしょう」
具体的にはどんな点が打者として優れているのか?
「再現性が高く、MLBで本塁打、打点の2冠王に輝いたアーロン・ジャッジ(ヤンキース)と同じタイプ。オースティンもヤンキース出身なので、同じ指導を受けているのかもしれません」
実はオースティンは、ジャッジとメジャーデビュー戦が一緒で、その試合でアベックアーチを記録するなど、ヤンキースが期待した逸材なのだ。特に、外角高めのストレートにはめっぽう強い特徴がある。
「打席では自分自身が前に進みながら、腕は動かさずにトップをつくりますが、日本人はまずまねできない打ち方。CSでも菅野智之(巨人)のアウトハイを逆らわずに右翼席へ放り込みました」
仮にDeNAと契約延長するなら、セの投手陣は来季、どう抑えればいいのか?
「そもそも、なぜ力勝負を挑むのか。有効なのは斜めにスライドする球で、船迫大雅(巨人)は3球連続スラッターで攻略しました。あの配球がいいですね。あとは、オースティン本人がケガとどう向き合うか次第だと思います」
文/オグマナオト写真/時事通信社
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