日本航空(JAL)の客室乗務員有志で結成されるミュージックベルの演奏チーム「JALベルスター」が、クリスマスシーズンに全国各地で行う演奏会に向けて、練習を続けている。
JALベルスターの活動は1995年に始まり、今年で30年目を迎える。毎年、CA有志8名でチームを結成し、クリスマスシーズンに全国各地の空港などで演奏を披露している。基本的にメンバーは毎年入れ替わるが、1名は翌年も引き続き参加し、リーダーとして新メンバーにノウハウを伝える役割を担う。
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▲2023年に引き続き2回目のリーダーを務める堤真菜さん(左)、サブリーダーの野村佳乃子さん[/caption]
今年は例外的に、堤真菜さんと野村佳乃子さんの2名が2023年に続いて参加。2023年のリーダーだった堤さんが今年もリーダーを努め、野村さんはサブリーダーとしてサポートする。2023年のメンバーは、コロナ禍の影響で演奏機会が少なくなってしまった2022年のメンバーを中心に構成されたため、堤さんと野村さんは3回目の参加となった。
堤さんと野村さん以外の6名は今回初めて参加する新メンバーで、定員の約3倍となる20名以上の応募の中から選ばれた。音楽経験が豊富で、ピアノやクラリネット、フルートなどを演奏できるメンバーが集まっているという。堤さんは「全員がチームに参加しやすい雰囲気づくりを心がけています」とリーダーとしての思いを語る。普段のフライトでは仲間を名前で呼ぶこと、仲間にありがとうを伝えることを大切にしているといい、それをベルスターの活動でも実践しているという。
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▲リーダーとしてチームをまとめる堤さん[/caption]
今年の活動は10月1日から始まり、6回目の練習会となった11月7日は、「もろびとこぞりて」「ジングルベル」「きよしこの夜」の3曲を全員で演奏した。「初めて全員で演奏したのは3回目の練習会のときだったが、その段階でもう曲が出来上がっている状態でした」と新メンバーの飲み込みの早さに驚く堤さん。現在は笑顔やアイコンタクトなど、魅力的な見せ方に磨きをかけているという。本番の演奏会ではこのほか、JALベルスターとしては初めて演奏するクリスマスソングや、メンバーがアレンジしたディズニーソングのオリジナルメドレーなど、最大12曲を披露する予定だ。
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▲今年はミュージックベル70本を全て新調。「響きが全く違います。光を受けたときの輝きも綺麗です」(堤さん)[/caption]
演奏会は12月3日からクリスマスの25日にかけて、東京・台場のグランドニッコー東京台場のほか、札幌、函館、秋田、大分など全国各地で計7日間開かれる。このほか初めての試みとして、羽田空港の訓練施設のモックアップで中距離国際線のビジネスクラスで提供する機内食を食べながら演奏を間近で楽しめるイベントを11月28日に開催する。
メンバー全員で決めた今年の演奏テーマは「BE JOYFUL! 〜みんなで紡ぐきらめきの音楽〜」。“音楽”という言葉通り、観客と一緒に音を楽しむ演奏会を作り上げたいという思いを込めた。「今年は30年という節目の年。これまで応援し続けていただいたことへの感謝の気持ちを、メンバー8名で皆さまにお伝えしたい」(堤さん)と練習に励んでいる。
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▲1曲中で1人あたり2〜6本のベルを担当。曲ごとに自分のベルを確認する[/caption]