レナーテ・レインスヴェは、事故で息子を亡くした母親アナ役に/[c]2024 Einar Film, Film i Väst, Zentropa Sweden, Filmiki Athens, E.R.T. S.A.
「ぼくのエリ 200歳の少女」などで知られるヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストの同名小説を映画化した、北欧ノルウェー発のメランコリック・ホラー『アンデッド/愛しき者の不在』が2025年1月17日(金)より公開される。このたび本作の予告編とキービジュアル、新たな場面写真が解禁となった。
【写真を見る】アンデッドと化した最愛の息子を抱きかかえるレナーテ
監督は、本作が長編劇映画デビューとなるノルウェーの新星テア・ヴィスタンデルで、2005年に発表された同名小説を、原作者のリンドクヴィストとともに脚本を完成させた。最愛の人を亡くした3つの家族の物語をもとに、突然アンデッド(生ける屍)となって還ってきた愛しい人との再会を通して、生きている者たちが悲しみに満ちたなかで互いに心を通わせることの難しさと、還らぬ人への思慕の気持ちを、美しい映像で描いていく。
解禁となった予告編は、夜のとばりが降り始めたオスロの街に鳴り響く車のアラームや、不自然に点滅する街灯を背景に、原因不明の現象が相次いでいると告げるテレビでの不穏なニュースから始まる。事故で亡くなったはずの母親が蘇り、戸惑いを隠せない家族や、埋葬したはずの息子との再会に涙する若き母、葬式を済ませたばかりである最愛の恋人に「寂しかった」と抱きつく老女。彼らの喜びだけではない不穏の影をにじませる表情が描き出され、美しくも不吉な雰囲気に包まれていく。そして、以前のように呼吸し抱きしめることもできるアンデッドたちに無償の愛を注ぐ気持ちを踏みにじるかのように、コントロールできぬ一面が露呈した彼らが突如として襲いかかってくる。はたして彼らは何者で、一体なにを望むのか?
あわせて解禁されたポスターには、アンデッドと化した最愛の息子を抱きかかえるレナーテ・レインスヴェ演じる母親の姿が。彼女はモラルが侵されるかのように逆さ十字架と足元から一体化し、喪失の悲しみにもがき苦しむも、愛する者を手放せない悲痛な表情を浮かべるという、シンプルながらも強烈なメランコリーを漂わせるビジュアルとなっている。
日常生活にふと入り込んできた超自然現象に翻弄される3つの悲しき家族の物語を描く『アンデッド/愛しき者の不在』をぜひ劇場でご覧いただきたい。
文/山崎伸子
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