地球と太陽、誕生のひみつ。地球はいつ、どうやってできたのか?
地球上で起きていること、どれだけ知っている?
この地球で当たり前に感じていることでも、うまく説明できないことがありますよね。例えば、「青い空が夕暮れに赤く染まるのはなぜ?」「台風が日本列島めがけてやってくる理由は?」
そんな地球に生きる私たちが知っておくべき「理系雑学」をご紹介します。太陽系を含む地球の歴史をはじめ、地球上で成立した大自然や気候、動植物、資源など、地球をめぐる大疑問にスッキリ回答!あらためて考えると、私たちはこの地球にまつわるさまざまなことを、じつはほとんど知らないのかもしれないかもしれません。
※本記事は雑学総研著の書籍『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から一部抜粋・編集しました。
■実は超高血圧⁉ キリンの体のすごい仕組み
長い首のキリンは動物園でも人気者。だが、もしキリンが人間のような健康診断を受けたら、たちまち「再検査の必要あり」とされるかもしれない。何しろキリンは、最高血圧が252㎜Hg、最低血圧が197㎜Hgという超高血圧なのだ。
これは、キリンの頭が地上5メートルの高さにあり、地上3メートルのところにある心臓から、脳まで血液を押し上げる必要性があるからだ。しかし、長い首をさらに伸ばして高所にある木の葉を食べているのを見ると、脳貧血になるのではと心配だし、頭を地面すれすれまで下げて水を飲んでいるのを見ると、今度は脳出血を起こすのではとハラハラする。それなのに、なぜキリンは平気な様子をしていられるのか。
キリンの体の循環器には、あのスタイルならではの特殊なしくみがいくつもある。
まず、頸動脈(けいどうみゃく)がいくつかに枝分かれしており、頸動脈の中の血圧を下げるようになっている。静脈のほうも、首のところどころに逆流防止の弁があって、血液が脳に逆流するのを防いでいる。
さらなるスグレモノが、脳底部にある、ワンダーネットと呼ばれる網目状に走った毛細血管のかたまりである。これは、キリンが急に頭を下げたときに、急流を流れ下ってきたような状態になっている血流をいったんせき止めてプールし、脳内に一定の血圧で流れるよう調整しているのだ。もしワンダーネットがなかったら、脳は血流の激しさでひとたまりもないだろう。
下半身にも、うらやましいしくみがある。足の小動脈の血管壁は分厚く、そのため動脈の血圧は高いのだが、静脈のほうは血圧が下がるので、足が鬱血(うっけつ)してむくむことはない。また、足の先は骨に皮がぴったりくっついて筋肉が少なく、まるで加圧ストッキングを履いているような状態。これもむくみ防止に一役買っている。
著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』
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