※このお話は作者シカさんに寄せられたエピソードをもとに脚色を加え再構成しています。登場人物や団体や建物の名称はすべてフィクションです。
■これまでのあらすじ
大人になった娘は、自分らしく生きることが母を苦しめていると気付き、母との決別を決意します。幼い頃は何でも話せた母親でしたが、次第に母が望むことと自分がやりたいことの違いに違和感を覚えるようになりました。娘は中学受験を経て中高一貫の女子校に進学。母と髪型や服装について意見が食い違うこともありましたが、部活を理由にその場をうまく切り抜けていました。しかし、今度は友達の恋愛話についていけず、男子に恋愛感情が湧かない自分に気付き始めます。ある日娘は、後輩の女の子に告白されたことをきっかけに、自分の「初恋」を自覚。同性に告白されたことを友人に相談すると、「駄目なの?」「認めろ」と言われ、背中を押されます。そして、幼い頃のように母に自分の恋愛を相談しようとするものの、帰宅が遅かったために小言を言われてしまいます。帰宅時間や付き合う友達にまで口出しされ、母を鬱陶しいと感じる娘。部屋に戻ると、自分の意志とは関係なく部屋が綺麗に掃除されており、さらにうんざりするのでした。
■私の部屋に入らないで!
■母にはもう何も話すものか!
■話してくれないのなら…
自分の部屋に入ってほしくない娘。娘の意志とは関係なく掃除する母。
些細なことの積み重ねによって、母と娘の心の距離はさらに遠くなっていきます。
娘が何も話してくれなくなったことに勘づいた母は、ついに娘のスマホを覗き見してしまうのでした…。
(シカ)
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