11月5日(火) 5:00
観光庁「旅行・観光消費動向調査」によると、2023年の日本人による国内宿泊旅行の平均回数は1人あたり2.26回、男性は2.50回、女性は2.03回という結果が報告されています。
年代別にみてみると男性の20代は平均3.41回、30代は2.99回、40代は3.01回、女性の20代も平均3.71回、30代は2.42回、40代は2.21回という結果でした。
旅行シーズンとして一番多いのが8月の夏、そして5月のゴールデンウィーク中です。8月は平均泊数も2.64泊、5月は2.36泊と長期旅行を計画している方が多い傾向が見受けられます。
そのため1年に4回という旅行回数は平均よりも多いですが、20代などの若年層の基準では多すぎるともいえません。
観光庁「旅行・観光消費動向調査」によると、2023年の旅行単価は1回あたり平均6万3253円であり、各年代別の男女内訳は表1のとおりです。でした。
表1
男性 | 女性 | |
---|---|---|
20代 | 5万7483円 | 5万5651円 |
30代 | 6万682円 | 6万7299円 |
40代 | 6万753円 | 6万8416円 |
50代 | 7万2280円 | 6万5258円 |
60代 | 7万7165円 | 7万2780円 |
出典:観光庁「旅行・観光消費動向調査2023年年間集計表(確報)」を元に筆者作成
これらの結果により、国内旅行の1回あたりの費用としては「6万円前半」が目安となるようです。
その一方、旅行意欲がない人に旅行意欲が低い理由を問うと「金銭的な余裕がないから」と回答した人が4割ほどいるなど、旅行費用を捻出するのが難しい人も多いようです。
世代別に比較すると、1回あたりの旅行費用は20代など若い世代に安い傾向があります。そのため、予算を抑えながら旅行回数を増やして楽しんでいるのでしょう。
旅行費用を抑えるための3つのポイントは「ローシーズン」「早期予約」「宿泊先の選定」です。
お盆休みや年末年始、ゴールデンウィークは繁忙期である「ハイシーズン」となり、旅行代金は高く価格設定されています。同じ旅程であっても金額に差があるため、期間限定など避けられない事情がなければ、時期をずらすのがおすすめです。
次に早期割引などを活用すれば、移動費や宿泊費用を削減できます。例えば新幹線向けに21日前までの予約割引「EX早特21ワイド」を使うと、繁忙時期の設定除外日はありますが、東京と広島間が4760円お得になります。
また、飛行機のJALでは「スペシャルセイバー」の利用によって大幅な割引も可能です。搭乗日の360日前から28日前まで予約できるため、毎年決まった時期に旅行を考えている方は早めの予約で費用が節約できるでしょう。
最後に宿泊料金を抑えるために民泊や公共の宿泊施設など、サービス面よりも費用を重視して宿泊先を選ぶ方法があります。1人旅の場合には格安で泊まれるゲストハウスやドミトリーを利用することで、旅仲間との出会いも楽しむことができるでしょう。
さらに、交通手段と宿がセットになったセット旅行も人気です。駅近くのビジネスホテルなどが多いですが、交通費とほぼ同額で宿泊先が確保できるプランもあります。
食事は現地のレストランで済ませるなどの手間がありますが、そういう楽しみも旅行で満喫したい方にはぴったりです。
ぜいたくな旅を満喫したい高齢層とは異なり、20代などの若年層はコストを抑えながらさまざまな場所へ旅をする傾向があるようで、平均的な旅行回数も年に3回以上あるなど、4回行く人は平均よりも多いですが特段多すぎるともいえません。
1回あたりの費用は平均6万円台となっていますが、ポイントを押さえながら予約できれば旅行費用の節約が可能です。ぜひいろいろな場所へ旅に出かけてみてはいかがでしょうか。
観光庁旅行・観光消費動向調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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