11月4日(月) 4:30
生命保険文化センターの調査によると、夫婦2人の場合の老後に必要と考える最低日常生活費は月23万2000円です。一方、日本年金機構によると、令和6年度の標準的な年金額は夫婦で月23万483円です。あくまで標準的な年金額ですが、最低日常生活費とほぼ同じ金額になっています。
もっとも、老後は旅行や趣味などにもお金を使いたいと考えている人も多いでしょう。ランボルギーニの購入を考えているような人は、遠出やドライブを老後に楽しみにしているのではないでしょうか?
車の購入は別にして、生命保険文化センターの調査では、生活面においてゆとりのある老後生活をおくる平均費用は、最低日常生活費に14万8000円を加えた月37万9000円となっています。
つまり、ゆとりのある老後生活を送るためには、年金以外に月14万8000円を確保する必要があります。そのためには、退職金や貯金を取り崩すことや老後も働くことを考えることになりそうです。
厚生労働省の調査によると、大学・大学院卒で勤続20年以上の人の退職金平均は1896万円となっています。この金額を14万8000円で割ると、約10年間は退職金を取り崩していくことでゆとりのある老後生活を送れる計算です。
ランボルギーニの購入金額は、中古車でも安いもので1000万円、平均では2000万円から3000万円以上もします。退職金を一括で支払うことでランボルギーニの購入はできそうですが、老後の生活費のことも考え、一括購入するか検討してみてください。
老後の生活費を考えた場合、自動車ローンを組むことも選択肢の1つです。自動車ローンは18歳以上から利用できる場合が多く、最終の返済年齢については70歳や80歳というところもあります。
年収や勤続年数の要件が課されている場合がほとんどなので、まずはローン会社や金融機関に利用の要件を確認してみましょう。また、借入の上限は1000万円というところも多いので、ランボルギーニの購入資金をすべてローンにすることは難しいかもしれません。年齢が高いことはローンの審査にマイナスに働くので、借入できる金額も思い通りのものにならない可能性もあります。
もちろんローン返済により毎月の生活費負担は増えますが、自動車購入資金の全額を退職金で支払う場合よりも資金は手元に残るので、不安は多少和らぐのではないでしょうか。また、余った資金を生活費に回したり、投資に活用したりすることが可能になります。自動車の購入によって老後の生活が苦しくならないように、購入の仕方をよく考えてみてください。
老後の生活費は年金の受給だけでもまかなえそうですが、あくまで平均的な最低日常生活費なので注意が必要です。必要な生活費は家庭によって異なるので、まずは老後の生活費がいくらになるのか家族で話し合うことをおすすめします。
そして、退職金で自動車を購入する際は、生活費に無理がないように購入金額を考えるようにしましょう。老後に憧れていた高級車を購入することは素晴らしい目標ですが、定年後の生活が苦しくなってしまうのは家族にとって大きな問題です。
ローンを組むことや退職金以外の資金を準備することも考えてみてください。
公益財団法人生命保険文化センター 老後の生活費はいくらくらい必要と考える?
日本年金機構 令和6年4月分からの年金額等について
厚生労働省 令和5年就労条件総合調査の概況 退職給付(一時金・年金)の支給実態
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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