11月3日(日) 4:40
駐車スペース(駐車ます)の長さや幅員について、国土交通省は「駐車場設計・施工指針について」で次のように指針を定めています。普通自動車の駐車スペースは長さ6.0メートル、幅員2.5メートル以上、軽自動車の駐車スペースは長さ3.6メートル、2.0メートル以上にすることが原則とされています。
そのため、長さが6.0メートルに満たないスペースを、軽自動車専用駐車スペースとしている場合があるのです。ほかにも、施設側は軽自動車専用駐車スペースを設けることでより多くの車を駐車できたり、デッドスペースを軽自動車専用駐車スペースにすることで無断駐車を防げたりするメリットもあります。
国土交通省の指針では、軽自動車や普通自動車と同じように、小型貨物車、大型貨物車およびバスも駐車スペースの大きさが定められています。高速道路のサービスエリアやパーキングエリアなどでは大型車両専用駐車スペースが設けられていることがあり、普通車と駐車スペースが分かれています。
普通車が軽自動車専用駐車スペースに駐車することを取り締まる法律はありません。敷地内の看板などに「軽自動車専用駐車スペースに普通車を駐車した場合は罰金」といった記載がある場合は別ですが、基本的に普通車が軽自動車専用駐車スペースに駐車しても罰金を科されるとか、免許証の点数に影響することはないでしょう。
しかし、普通車が軽自動車専用駐車スペースに駐車することはおすすめできません。なぜなら、軽自動車専用駐車スペースは通常よりもせまくなっており、普通車が駐車することは事故やトラブルの原因になりかねないからです。
普通車用の駐車スペースに比べて、軽自動車専用駐車スペースは長さや幅員が小さく作られています。そのため、普通車が軽自動車専用駐車スペースに駐車しようとすると、駐車場の柵やほかの車にぶつけてしまう可能性が上がります。
うまく駐車できたとしても、ドアを開けるときにぶつけてしまったり、車の先端が通路に飛び出てしまったりすることも想定され、思わぬ事故につながります。
駐車スペースが軽自動車専用駐車スペースしか空いていないとき、ソリオのようなコンパクトな普通車だと駐車したくなる気持ちは分かります。ソリオは全長3790ミリメートル、全幅1645ミリメートルのコンパクトな車種なので、軽自動車専用スペースに駐車しても大きくはみ出すことはないでしょう。
しかし、事故やトラブルを防止するため、ほかの駐車スペースを探す、駐車スペースが空くまで待つなどの対応がおすすめです。
普通車が軽自動車専用駐車スペースに駐車することは、法律違反ではありません。そのため、「軽自動車専用駐車スペースに普通車が駐車したら罰金」などの表示がない限り、普通車が軽自動車専用駐車スペースに駐車したからといって罰金を科されることはないでしょう。
しかし、商業施設などの駐車場は個人の空間ではなく共用の施設です。マナーの面からはもちろん、事故やトラブルを防ぐためにも、普通車が軽自動車専用駐車スペースに駐車することはおすすめできません。
国土交通省 駐車場設計・施工指針について
スズキ株式会社 ソリオ カタログ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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