11月3日(日) 8:00
今年の日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の最終プロテストでは、新たに26人の“プロゴルファー”が誕生した。アマチュアゴルフ界でその名を知られた選手や、何度も挑戦を続けてきて合格をつかみとった選手など、その顔ぶれはさまざま。出場者たちが合格直後に語ったよろこびや、過酷だったプロテストの振り返りをコメントでお届けする。今年は“レジェンド”の弟子たちが、合格者に多数名前を連ねた。
■山下心暖(トータル3アンダー・6位)
「めっちゃ長かったです(笑)。リーダーボードを見ないようにしていて(最後まで合格への安心感は)なかったです。実感が湧かない。去年のほうが内容はよかったけど1打に泣いたので、今回は笑って終わることができてよかったです。今年はショートパットも絶対にマークして、“お先”をすることも数回しかなかった。守りに入ったところもあるけど、ひとつひとつのプレーを大事にした結果かなと思います。今後はみんなから応援されるようなプロになりたいです」
■中地萌(トータル2アンダー・7位タイ)
「伸ばさないといけない苦しい状況だったので、最低でもトータルイーブンパーに戻すことを目標に回っていました。1番でティショットを曲げたけどパーセーブできたので、次のホールからもグリーンに乗せてバーディパットを打つことを目標にやっていました。2番でバーディがきて、3番でもティショットを曲げてからパーセーブできたときに、『きょうはいけるかな』と思いました。ずっとプレッシャーはあったし、バーディを取っても怖い気持ちがあった。でも前へ進むしかないので、バーディを狙いました。女子は高校を卒業したらすぐにプロになる方が多くて(中地は同志社大卒)、もっと早く合格はしたかったけど、良かったです」
■西澤歩未(トータル2アンダー・7位タイ)
「今回は初日に『80』を打ってしまって“どん底”からのスタートだったけど、たくさんの人が『諦めないで』など連絡をくれて、そこから毎日2アンダーを目指そうと気持ちを切り替えていけました。そこは去年よりも成長を感じた部分ですね。これまでは頑張っているつもりでも諦めている自分がいた。(大洗ゴルフ倶楽部でキャディ業務にあたっていて)普段、練習をさせてもらっているゴルフ場でもあったので、絶対に諦めないと思えました。コースを知ってるからこその難しさや気負いもあったけど、知っているのは有利と考えるようにして、グリーンもしっかりと読めていました。やっとスタートラインに立てたので、ツアーで活躍したいです」
■入谷響(トータル2アンダー・7位タイ)
「去年は1打差で落ちた悔しい思いがあったので、今年こそはと思っていました。それが実現し、合格できたのはよかったです。正確なショットやパターというものを目指し、一から見直してやってきたことが結果につながりました。(師匠の中嶋常幸に)終わってから連絡したら『俺も泣いてるよ。合格できてよかった』と言ってもらいました。飛距離が武器なので、そこを一番に見てもらいたいです。平均は250ヤード。アドレナリンが出るともう少し飛びます」
■中村心(トータル2アンダー・7位タイ)※2023年「日本ジュニア選手権 女子15歳~17歳の部」優勝
「(最終日は)緊張して体が動かず、ショットも曲がり散らかりました(笑)。ドライバーが思うように振れず苦しめられたし、17番でダブルボギーを打って『やったぁ』という感じにはなれなかったんですけど、合格できたのはよかったです。レギュラーツアーで早く活躍できる実力をつけたいです。アタヤ(ジーノ)・ティティクル選手がすごく好きで、将来、一緒に戦いたいという夢があります。(師匠の中嶋常幸には)『速報ばかり見ていて全然仕事にならなかった』と言われました(笑)。今年はたくさん(トミーアカデミーからの)合格者がいるので『よかった』とも言っていました(他には入谷、前田羚菜、山口すず夏)」