山田風太郎の同名小説を、役所広司主演で映画化した『八犬伝』が10月25日に公開され、同日から10月27日の3日間で興行収入168,087,160円、動員125,748人を記録。週末興行収入と動員ランキングともに初登場1位の大ヒットスタートを切った。このたび本作のメイキング映像や大量のメイキング写真が解禁された。
【写真を見る】板垣李光人、佳久創、上杉柊平、水上恒司、松岡広大、藤岡真威人、渡邊圭祐、鈴木仁ら八犬士のメイキング写真
1842年に完結してから200年近くの時を超え、いまもなおマンガ、アニメ、映画、舞台、歌舞伎と多彩なジャンルで二次創作が行われている「八犬伝」を、ダイナミックかつ緻密なVFXを駆使して実写映画化した本作。劇中では、里見家の呪いを解くため、八つの珠に引き寄せられた八人の剣士たちの運命をアクションとVFXで描いた「八犬伝」=“虚”の世界と、物語を生みだした馬琴による感動の実話“実“の2つのパートが交錯していく。
“実“パートの滝沢馬琴に役所、葛飾北斎に内野聖陽、馬琴の息子、宗伯(鎮五郎)に磯村勇斗、宗伯の妻であるお路に黒木華、馬琴の妻、お百に寺島しのぶと日本映画界を代表する実力派が集結。さらに立川談春、中村獅童、尾上右近といった落語、歌舞伎界の顔が重要なキーパーソンで登場。“虚”のパートでは、八犬伝のすべての始まりとなる伏姫に土屋太鳳、里見家に呪いをかける闇を司る玉梓に栗山千明、八人の剣士に渡邊圭祐、鈴木 仁、板垣李光人、水上恒司、松岡広大、佳久 創、藤岡真威人、上杉柊平、さらに重要な役柄で河合優実と、いま最も旬な注目の俳優たちが躍動している。監督は「鋼の錬金術師」シリーズの曽利文彦が務める。
役所と内野という名優2人の共演シーンでは、笑いの絶えない穏やかな空気が流れている。観客からの人気も高い、馬琴の背中で絵を描く北斎のシーンのリハーサルでは、どっしりとたたずむ役所に対し、内野が思わず「岩のように座ってる」とつぶやき、役所も監督も笑い出す一幕も。監督いわく、北斎が馬琴の背中を借りて絵を描く流れは、リハーサルで内野がいきなり始め、それを役所が受ける形で決まっていったのだとか。2人の相性の良さが伝わってくるメイキングとなっている。
また、病に倒れてしまう馬琴の息子、宗伯を演じるために減量に挑んだ磯村が、役所と内野に「華奢な割に肩幅が広い」「立派な肩幅だ」としきりに肩を褒められる様子も。劇中では宗伯の壮絶なシーンも登場するが、撮影現場では、父親役の役所が嬉しそうに「親譲り」と言いながら皆で笑い合う、和気あいあいとした雰囲気だったようだ。
メイキング映像には、若手注目株が集結した八犬士たちの様子も。劇中では凛々しい表情を見せているが、写真撮影のために集まった8人は、合間に笑顔で談笑するほどリラックスしており、スクリーンの外でも良き仲間であることが伝わってくる。そのほか、八犬士のリーダー、犬塚信乃役の渡邊が、静寂のなかで名刀村雨を抜刀するシーンや、最年少の八犬士、犬江親兵衛役の藤岡がスタント無しで自ら馬を乗りこなすシーンの舞台裏も登場。いまをときめく若手キャストたちのフレッシュな魅力を堪能することができる。
映像のラストを飾るのは、内野のクランクアップの様子だ。茶目っ気たっぷりに役所から投げ渡された花束を笑顔でキャッチする内野、そしてそのまま熱い抱擁と固い握手を交わす2人。28年もの歳月をかけて「八犬伝」を完成させた馬琴と、絵師として友人としてそばで見守り続けた北斎による2人の友情は、役所と内野だからこそ体現できたのだと思わされる、感動的なシーンとして必見だ。
映画本編を観ればさらに味わい深くなること必至のメイキング映像、ぜひ最後まで堪能してほしい。そして何度でも映画館の大スクリーンで本編を楽しんでいただきたい。
文/山崎伸子
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