11月1日(金) 16:57
<TOTOジャパンクラシック2日目◇1日◇瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)◇6616ヤード・パー72>
コロナ禍により日本単独開催だった2021年以来、3年ぶり2度目の出場となる鶴岡果恋が5バーディ・ボギーなしの「67」をマーク。トータル8アンダーで首位と5打差の8位タイにつけた。「ショットが冴えていた。タテの距離感もヨコのブレもなく、安定のゴルフでした」と満足の36ホール。大舞台での初優勝も意識する位置で、週末へと向かう。
ここまでのフェアウェイキープ率は64%(18/28)。「ティショットをフェアウェイに置けているのが、いいスコアを出せている要因。全体の流れが良くなります」と振り返った。先週からドライバーのヘッドをブリヂストン『B1』から『B1 Limited』にスイッチ。それがハマった。
「若干、飛距離は落ちちゃったけれど、左右ブレはなくなった。リスクを背負いながら振っていたけれど、いまは振っていっても曲がらない」。B1 Limitedは“直進系”よりも“操作系”のモデルだというが、「いまの自分のスイングにマッチして、イメージが良くなりました」。飛距離は稼げなくなったが、それよりも安定性を優先した。
「飛んで曲がるより、ずっとフェアウェイにある方が自信を持って打てるので、スコアメークにつながる」。狙いやすいライに置くことができれば、あとは持ち味を発揮するだけ。今季73.516%で全体5位のパーオン率を誇るショットメーカーは、チャンスを量産していくことができる。2日間でグリーンを外したのはたったの4回だ。
不安なく振れるようになったことで、ティイングエリアにも安心して立つことができている。飛距離が落ちたとはいえ、4番では初日、290ヤードを記録した。「(ドライビングディスタンスの)計測ホールだけ当たったんですよ(笑)。一緒に回ったキム・アリムさんとナタリア(・グセバ)さんのふたりが平気で飛ばすので、私もつられました」と笑ったが、気持ちよく振れていることがその数字にも表れている。
バッグを預けている相棒の力も大きい。キャディを務める芳賀和希氏は、かつてこの瀬田GCでキャディをしていた。「ティショット、セカンド、グリーン上、全部安心して打てました」。グリーン傾斜の強いコースだが、攻めと守りを使い分け、コツコツとスコアを伸ばしている。
今大会で優勝すれば米国女子ツアーのシード権を得られるが、「考えていないんですよね…。まずは国内で勝ちたいので、そこから。日本が好きです」と米参戦には消極的。初めての米ツアーは「雰囲気が全然違いますね。(初日は)組に日本人がいなかったので、英語オンリーの世界。早口で話しかけられてテンパりました」と恥ずかしそうに笑っていた。
「一戦一戦優勝を目指しているので」と“初優勝”を切望する25歳。ブリヂストンのドライバー、頼れるキャディとともに、その栄光をつかみにかかる。(文・笠井あかり)