40歳にして最旬女優――33歳までカフェの料理長をしていた女優から目が離せない/2024年9月トップ5

松本若菜Instagram(@matsumoto_wakana)より

40歳にして最旬女優――33歳までカフェの料理長をしていた女優から目が離せない/2024年9月トップ5

10月31日(木) 8:44

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女子SPA!で2024年9月に公開された記事のなかから、ランキングトップ5入りした記事を紹介します。(初公開日は2024年9月4日記事は公開時の状況)

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40歳にして最旬女優――近年になってようやく、世の中が松本若菜という役者の魅力に気付いたのです。

現在放送中の7月期ドラマ『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)で、GP(ゴールデン・プライム)帯の連ドラ初主演を果たしたかと思えば、次クールの10月期にはまたまたGP帯の連ドラ『わたしの宝物』(フジテレビ系)の主演が決定済。

2クール連続でGP帯ドラマ主演となれば、もう誰も彼女の人気と実力を疑わないでしょう。

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そこで今回は年間・約100本寄稿するドラマ批評コラム連載を持つ筆者が、松本若菜さんの魅力に迫っていきます。

飲食店バイトの猛者で33歳までカフェの料理長?



まず、松本さんのこれまでのキャリアは少々特殊なため、丁寧に掘り下げていくと長文を要するため、駆け足で解説しておきましょう。

20代前半で地元・鳥取県から女優を目指し上京。2007年に『仮面ライダー電王』(テレビ朝日系)でデビューし、その後もさまざまな作品にバイプレイヤーとして出演するも、なかなか知名度が上がらない日々が長年続いていたそう。

売れない役者だったため数多くのアルバイトをしており、上京してからうなぎ屋、寿司屋、沖縄料理屋、そば屋、カフェなど数々の飲食店で働いていたんだとか。なかでもカフェバイトの勤務歴は長く、なんと料理長を任され33歳前後まで続けていたそうです。

そんな苦労人の彼女が、ようやく日の目を見たのが2022年の『やんごとなき一族』(フジテレビ系)。超セレブ一家の愛憎劇を描いた作品で、土屋太鳳さん演じるヒロインの義姉でいびり倒す役どころ。ドロドロな“昼ドラ”を彷彿させる顔芸で強烈なインパクトを残し、その怪演っぷりがSNSなどでバズッてブレイクしたのでした。

“今期一”と推す声もある「偽家族」ラブコメ!



こうして、ようやく掴んだGP帯・初主演作が放送中の『西園寺さんは家事をしない』。

今期ドラマのダークホースだった本作は回を追うごとに評価が高まってきており、最終回が近づいている今、“今期一”と推すドラマファンも少なくありません。

西園寺一妃(松本さん)は、アプリ制作会社のプロダクトマネージャーとしてバリバリ働く38歳・独身で、明るくコミュ力が高いタイプ。すでにマイホームを購入し、家事は絶対しないという主義で、悠々自適な“家事ゼロ”おひとりさまライフを満喫していましたが、彼女の前に転職してきたアメリカ帰りの天才エンジニア・楠見俊直(SixTONES・松村北斗さん)が現れます。

無口で無愛想、ロジカル思考で協調性もない楠見でしたが、実は1年前に妻を亡くし、4歳になる娘・ルカと暮らすシングルファーザー。ひょんなことから西園寺の家で楠見とルカも暮らすことになり、「偽家族」として共同生活を送ることに――というラブコメディです。

『逃げるは恥だが役に立つ』とは似て非なる、けど良作



同作が放送されているTBSの「火曜ドラマ」枠には、『逃げるは恥だが役に立つ』や『婚姻届に判を捺しただけですが』など、恋人同士ではない男女が奇妙な共同生活を始め、次第に惹かれていき愛し合うようになるという類似のドラマがありました。

つまり『西園寺さんは家事をしない』は一歩間違えればマンネリ感が出てしまいそうな設定だったのですが、それでも評価を高めたのは、松本さん演じる主人公にとても好感が持てたからでしょう。

西園寺は芽生え始めた楠見への恋心に右往左往するのですが、アラフォーながらまったく痛々しさはなく、むしろその姿がとてもキュート。それは松本さんが演じているからに違いありません。

松本さんがバラエティ番組や情報番組に出演している姿を何度か観ましたが、劇中の西園寺と同じく気さくで明るい性格のように見受けられます。主人公と俳優のキャラのシンクロ率が高めなため、無理なく自然に演じられており、西園寺の愛らしさも爆増しているのではないでしょうか。

次クールで演じる主人公は禁断の選択をした悪女



前述したように、次クールのGP帯ドラマでも主演が発表されている松本さん。

今クールの『西園寺さんは家事をしない』は明るくポップな恋愛ドラマで、次クールで主演する『わたしの宝物』も恋愛ドラマではあるのですが、なかなかヘビーなテーマを掲げた問題作になりそうな予感。

なんとこの作品、夫以外の男性との子を妊娠し、夫との間の子だと偽って産んで育てる「托卵(たくらん)」がテーマ。そう、松本さん演じる主人公は、不倫相手の子を授かり、夫を騙して育てていくという悪女なのです。

『西園寺さんは家事をしない』の主人公とは真逆の要素が強いキャラクターになるのかもしれません。松本さんは『やんごとなき一族』でも悪女をコミカルに演じていましたが、『わたしの宝物』はシリアスな物語になりそうなので、違った演技が期待できるでしょう。

『西園寺さんは家事をしない』の最終話も気になりますが、「托卵」という禁断の選択から始まる『わたしの宝物』が、どのようなドラマになるかも非常に気になります。

今年はまだまだ遅咲き女優・松本若菜がドラマ業界の話題をさらっていきそうです。

<文/堺屋大地>

【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。現在は『現代ビジネス』、『smartFLASH』、『文春オンライン』、『集英社オンライン』などにコラムを寄稿。LINE公式サービスにて、カウンセラーとして年間で約1500件の相談を受けている。Twitter(@SakaiyaDaichi)。

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