10月31日(木) 4:20
そもそも接客業と事務職では働き方そのものが大きく異なります。一般的に接客業は、常にお客様に対応する必要があるため、指定された休憩時間以外は決まったスペースにいることが求められる職種です。
トイレに行くのでさえ、ほかの従業員と共有することが求められます。筆者が接客業をしていた頃は「3番(トイレに行くことを意味する隠語)行ってきます」と伝えたものです。
このように、接客業では個々が自由に休憩したり、外出したりすることはできません。
事務職は業務の性質上、時間に対して比較的柔軟な働き方が許されていることが多い職種とされています。多くの事務職では決められたタスクを時間内に終わらせることが重視されており、その範囲であれば勤務中に「コンビニに行くこと」や「たばこ休憩」を許される職場もあるわけです。
なお、事務職でも「窓口事務」のように接客業に近い働き方になるものもあります。
会社の規則や慣習によって異なりますが、ほとんどの事務職ではこうした短時間の休憩や外出が業務時間として扱われることが多いようです。
もちろん、どこまで許されるかは会社次第で、許される範囲が「給湯室でコーヒーを淹れて飲む」までなのか、「数分ならコンビニや喫茶店のコーヒーを買ってきてもいい」なのかというように、程度の問題は出てくるため見極めは必要でしょう。さらに、仕事を長時間放置したり、度を超えて職場を離れたりすることは問題になります。
たばこ休憩についても同様で、一定のルールのもとに許可されていることもあり、こうした短い休憩に対しても給与が減ることはありません。ただし、不公平と感じる非喫煙者も多く、最近はたばこ休憩に対してルールを設ける会社も出てきているようです。
接客業に求められるのはお客様の目に触れる場所にいることなのに対し、事務職で求められるのはパフォーマンスと効率性です。
適度な休憩をとりリフレッシュすることで、集中力が高まり、結果的に作業効率が上がるとされています。実際、多くの企業では「短時間の休憩は業務効率を高める」という認識が広まっており、昼休憩とは別に「昼寝タイム」を設ける会社があるくらいです。
ただし、自由である分、与えられたタスクはしっかりこなさなければなりません。適度に休憩をとりつつ、作業中は集中するメリハリが求められるのです。
事務職に転職したことで、接客業とは異なる「自由度の高い働き方」に驚くかもしれません。短時間の外出や休憩も、事務職では特に問題視されることが少なく、給料にも影響がないのが一般的です。
もちろん会社ごとのルールがあるため、自分の勤務先の規則をしっかり確認し、上司や同僚に迷惑をかけないように配慮しなければなりません。柔軟な働き方を活用しつつ、ルールを守りながら効率的に仕事を進めることで、充実した事務職ライフを実現しましょう。
執筆者:浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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