10月31日(木) 13:00
アマチュアゴルファーには3Wが上手く打てない人が多いようだ。苦手な人でも上手く打てる3Wはあるのだろうか?ツアープロのクラブも担当するフィッター兼クラフトマンの吉田智氏が解説する。
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アマチュアゴルファーの中には、「3Wが苦手でほとんど使わない」と言いながらも、キャディバッグから抜いていない人がたくさんいます。フィッターとして言わせてもらえば、「使わないクラブは持たない方がいい」ということになるのですが、パー4のティショットをチョロしたときやパー5のセカンドで使うかもしれないから、とりあえず持っておきたいという人が多いようです。
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ところでなぜ、3Wを苦手としている人が多いのか。いくつかの理由がありますが、よく見かけるのが、ダウンスイングでコックが解けてしまって、ハンドファーストで打てていないケースです。コックが解けるとアッパー軌道になるのでヘッドのお尻側が地面に当たりやすくなり、その結果、ボールをきちんとヒットできなくなります。
こういうタイプの人は、ヘッドの大きい3Wを選んではいけません。大きい方が構えたときに安心感が生まれ、簡単に打てそうな気がするのですが、ソールが広くなればなるほど後ろ側が当たりやすくなるからです。もしミスしたとき、後ろ側が当たっている場合は、UTっぽい小ぶりな3Wか、重心が前寄りにある3Wを使うようにしましょう。
FWに関して「3Wは難しいのに、5Wになると急に打ちやすくなるのはなぜか?」という質問もよく受けます。
「構造的に3Wの方が、ロフトが立っていて球が上がりにくく、クラブが長くて当てるのが難しい」という回答になります。とはいうものの、ロフト角は3度前後の差、長さは1インチ前後と両者に大きな違いはありません。にもかかわらず打ちやすさに違いが出るのは、フィッターらしくない答えですが、“力み”が原因になっている場合が多いように思います。
3Wは、飛ばしたいということで力みがちなのに対し、5Wを使うときは「とりあえず前に行けばいい」くらいの気持ちで打てるので、楽に振れます。また、3Wよりも易しいというイメージがあるのも力まない要因になっているようです。
さらに付け加えれば、練習不足も打てない原因になっているような気がします。これもフィッターらしくないアドバイスになるかもしれませんが、苦手なクラブを克服するためには、フィッティングをするだけでなく、ある程度の練習が必要です。普段の練習はもちろん、ラウンド前の練習でも3W(5Wでも可)を必ず打つようにすれば、ミスショットはかなり減ると思います。
■吉田 智
よしだ・さとし/クラブメーカーを経て「プレミアム ゴルフスタジオ」(渋谷区)でフィッターを務める。アマチュアだけでなく多くのプロからも信頼されて、これまでに女子ツアー5勝、ステップ・アップ・ツアー1勝、シニアツアー1勝をサポートする。
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