ウェッジ5本体制はやめたけど…石川遼が9IとPWだけ“ノーメッキ”にした理由

石川遼が使うアイアンは『APEX MB ツアーバージョン』だが、7・8番と9番・PWで微妙に色が違う(撮影:ALBA)

ウェッジ5本体制はやめたけど…石川遼が9IとPWだけ“ノーメッキ”にした理由

10月31日(木) 9:15

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石川遼は昨年まで、9番アイアンの代わりに43度のウェッジを入れ、PWの代わりに48度、その下には52度、57度、62度とウェッジ5本体制だった。それが今年は「ウェッジよりはやさしさがある」と、アイアンセットの9番アイアンとPWを戻し、ウェッジは58度を基準に50度、54度、58度の3本体制に変更している。現在のセッティングを見てみると、9番アイアンとPWのヘッドの色が少し他のアイアンと違うのだ。



【写真】石川遼の9番アイアンサビが浮いてウェッジみたいに見える件


「実はノーメッキにしています。弾道測定器で測っても性能の差は分からないと思うんですけど、ボールが濡れていたり、フェアウェイがちょっとウェットな状況のときにはつかまってくれて、コントロール性が上がるかなという狙いと、思い込みです(笑)」

市販されているウェッジのほとんどはメッキ加工がしてあり、溝の耐久性を高めて錆びないようになっている。ただ、ノーメッキの方がフェースにボールが食いついてスピンがかかるため、シビアなトーナメントのセッティングで戦うツアープロのほとんどはノーメッキのウェッジを使う。プロのウェッジにサビが浮いているのはそのためだ。それでもアイアンにはメッキ加工がされていることが多い。それを石川は9番アイアンとPWのメッキ皮膜を剥がしている。


昨年までウェッジを5本入れていたのは、150ヤード以内の精度を高めるのが目的だった。9番アイアンとPWに戻してもそれは変わらない。「アタックしていくヤーデージは自分の中で150ヤード以下。8番と9番でがらりと何かを変えるわけではないんですけど、バーディ率を上げていくギアの分かれ目としては、8番と9番の間になる」。

そのギアを上げる1つの手段が昨年までのウェッジ5本体制であり、今年のノーメッキ5本体制となる。「構えたときにノーメッキを持っているという、スイッチを入れたいというところもあります」。石川を含めてツアープロは、よっぽどピッタリの距離のとき以外はピンを狙わない。ボギーの可能性を考えながらセーフティにマネジメントしている。石川の場合は、9番アイアン以下を持ったときが、ピンをデッドに攻めていくサインなのだ。

【石川遼のクラブセッティング】
1W:パラダイム Ai SMOKE ◆◆◆(9.5度に調整/ツアー AD GC-6S)
3W:パラダイム Ai SMOKE MAX(14度/ツアー AD GC-7X)
3・4U:APEX UW(19・23度/ツアー AD UB-8X・9X)
5I~PW:APEX MB ツアーバージョン(N.S.PRO モーダス3 システム3 プロト)
50・54度:JAWS RAW(N.S.PRO モーダス3 システム3 プロト )
58度:OPUS プロトタイプ(DG EX ツアーイシュー S200)
PT:オデッセイ プロタイプ iX #9HT プロトタイプ
BALL:CHROME TOUR プロト

◇◇◇

2年ぶりの勝利を挙げた石川遼の14本を激写。関連記事【石川遼の14本を直撃! 「ロフトが立って見える操作性が高い1W+硬・太シャフトがいいんです」】を読めば、高いショット精度の秘密が分かります!


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