10月31日(木) 5:30
結論から言うと、ガスの元栓は開けっ放しにしていても代金がかかることはまずありません。また、ガス漏れの危険性もほぼないと考えてよいでしょう。
ガス料金は、「基本料金+従量料金」で計算されるのが一般的です。基本料金は一律にかかる固定料金のことで、都市ガスの場合は使用量に応じて金額が決まります。従量料金は基本料金に上乗せされてかかる料金で、「1立法メートルあたりの料金×ガス使用量」で計算されます。
ガスをたくさん使えば使うほど、従量料金が増えるためガス代は高くなります。しかし、ガスの元栓を開けっ放しにしているだけでは使用量は増えません。したがって、ガス代が余計にかかる心配はないと考えてよいでしょう。
もしもガスの元栓を開けっ放しにすることで代金がかかるとすれば、それはガスが漏れているということであり危険な状態です。ですが、ガスの元栓を開けっ放しにしているだけで漏れることはめったにありません。
ガスの元栓は、開けっ放しにしてもガスが漏れない仕組みになっています。また、地震発生時などガス漏れが起こる危険性が高いときには、ガスメーターが自動でガスを遮断してくれるため、元栓を閉めなくても基本的には問題ありません。
ただし、ガスメーターの故障などによってガス漏れが起こる可能性は考えられます。そのため、万が一のことを思うならば、元栓を閉める習慣をつけておいたほうが安全だと言えるでしょう。
ガス料金の計算方法は、ガスの種類や販売会社によって異なりますが、基本的な考え方は共通しています。ここではガス料金の基本的な計算方法について、東京ガスを例に解説します。東京ガスでは、ガス料金を次の式で計算しています。
ガス料金=基本料金+従量料金(単位料金×ガス使用量)
基本料金は、毎月のガスの使用量に基づいて決められます。東京ガスでは、例えば30立方メートルのガスを使っていた場合、基本料金は1056円となります(東京地区等の場合)。
従量料金は、「単位料金×ガス使用量」で求められます。単位料金とは、1立方メートルあたりの料金です。30立方メートルの場合、単位料金は130.46円ですので、従量料金は「130.46×30=3913.8円」となります。
基本料金と従量料金を足すと「4969.8円」です。小数点以下は切り捨てなので、30立方メートルのガスを使用した場合の料金は「4969円」となります。
ただし、単位料金は原料費調整制度にしたがって、毎月調整が加えられます。例えば、2024年11月検針分の単位料金は153.96円です。そのため、従量料金は「153.96×30=4618.8円」となり、基本料金を足して小数点以下は切り捨てた11月検針分の料金は「5674円」となります。
また、2017年から都市ガスは小売全面自由化が進んでおり、小売業者によっては異なる計算方法を採用している場合があります。
なお、プロパンガスの場合は基本料金が使用量にかかわらず固定されていたり、「設備使用料」が加算される場合があったりするなど、計算が若干複雑になっています。具体的な料金の計算方法については、利用している会社のホームページ等を参照してください。
ガスの元栓は開けっ放しにしても、ガスが漏れたりガス代を余計に請求されたりすることはありません。ガス料金は使用量に応じて請求されるため、ガスを使用しない限り元栓が開いているだけで料金がかかることはないでしょう。
ただし、設備の故障などによってガスが漏れるリスクはゼロではありません。そのため元栓が簡単に閉められる位置にあるのなら、使用のたびに閉める習慣をつけておいたほうが安心です。
東京ガス ガスの元栓は閉めるべき? 元栓の開け方閉め方と点検の大切さ
東京ガス ガス料金の計算方法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
■関連記事
毎日「シャワー」と毎日「お風呂をためる」のとでは、結局どちらが節約になる?