10月30日(水) 4:30
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の年代別の年収は表1の通りです。
表1
年収 | |
---|---|
20~24歳 | 401万4700円 |
25~29歳 | 474万1500円 |
30~34歳 | 487万1500円 |
35~39歳 | 485万3100円 |
40~44歳 | 521万6200円 |
45~49歳 | 551万8700円 |
50~54歳 | 566万6100円 |
55~59歳 | 585万9300円 |
60~64歳 | 477万8600円 |
65~69歳 | 450万1600円 |
70歳~ | 407万2800円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
今回の事例では「30歳で年収500万円」ということですが「30~34歳」の平均年収は487万1500円なので、平均より少し高めであると考えられます。
ただし、上記の「30~34歳」は平均勤続年数6.1年の場合のデータです。今回の事例では「勤続10年」ということなので、実際にはもう少し平均年収が高めかもしれません。そう考えると「30歳、勤続10年で年収500万円」は平均程度といえるでしょう。
同調査によると、30~34歳の平均賃金は男女計で28万6000円ということです。これに加えて月収の3ヶ月分のボーナスが支給されると仮定した場合、年収は429万円となります。同じ30歳でも、現在の看護師の方が平均より71万円年収が高い計算になります。
看護師は人数が多くて役職に就きにくいことや、経営母体によって基本給が決まることなどから、給料が上がりにくいといわれているようです。
そのような中で収入を増やすためには、認定看護師や専門看護師など、手当のつく可能性のある資格を取得する方法があります。ただし、どの資格に手当がつくかは病院によって異なるため、事前に確認しておいた方がいいでしょう。
また、主任や師長などの管理職を目指す方法もおすすめです。基本給が上がったり役職手当がついたりして収入が増える可能性があります。この場合、看護の現場での仕事は減少することが考えられるため、どのような働き方をしたいかよく考えてから決断した方がいいでしょう。
資格を取得したり昇進を目指したりすることが難しい場合は、夜勤を増やして収入アップを狙う方法も検討してみてください。そのほか、助産師や保健師の資格を取得して働き方を変えたり、思いきって転職したりする方法もあります。
看護師の平均年収は「30~34歳」で487万1500円となっています。この金額は「勤続6.1年」の場合のデータなので、30歳で勤続10年の人が年収500万円だと平均的であるといえるでしょう。
また、全体的な30歳の平均年収と比較した場合、看護師は70万円以上年収が高い場合もあります。ほかの職種と比べて収入面で恵まれていると考えていいでしょう。
さらに収入を増やしたければ、手当のつく資格を取得したり、昇進を目指したりすることも検討してみることをおすすめします。
総務省統計局 政府統計の総合窓口(e-stat)令和5年賃金構造基本統計調査 第5表
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査の概況(7ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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