10月30日(水) 4:40
クレジットカードを使ってショッピングを楽しむことがある人なら、ショッピング限度額がいくらに設定されているのかを確認しておいた方が安心です。
ショッピング限度額とはその名の通り、クレジットカードを使って買い物をする際の支払上限金額のことです。例えば、利用限度額が100万円で買い物に30万円を使用した場合、残りの70万円が「利用可能額」となります。
また、ショッピング枠のほかに、現金の借り入れができる「キャッシング枠」が設けられていることもあります。ショッピング枠の限度額とキャッシング枠の限度額がそれぞれ別々に設けられている場合もありますが、キャッシング枠がショッピング枠の中に含まれている場合もあるので注意が必要です。
その場合、例えばショッピング枠が50万円でキャッシングに20万円使っている場合、利用可能なショッピング枠は30万円に下がってしまいます。
クレジットカード会社は「支払可能見込額」の範囲内で限度額を設定する必要があります。支払可能見込額とは、次のような計算式で算出するもののことをいいます。
「年収-生活維持費-クレジット債務」
「年収」は利用者が申込書面の年収欄に自己申告するものです。「クレジット債務」とは、向こう1年のクレジット代金の支払予定額です。「生活維持費」は世帯人数や住宅所有の有無・居住地などによって決められます。
一般社団法人 日本クレジット協会によると、一人世帯で「住宅所有かつ住宅ローン無し」または「住宅不所有かつ家賃支払無し」の場合は90万円、同じ条件で2人世帯の場合は136万円などと定められているようです。
カード会社によっては、条件をクリアすることでカード利用額の引き上げを申し込むことが可能な場合もあります。
しかし、今回の事例のように、申し込みをしていないにもかかわらずカード会社から「限度額が上がりました」という内容のお知らせがくることもあるようです。これは、カード会社の独自の判断によるものであると考えられます。
例えば、あるクレジットカードではカード会員規約に「必要に応じて利用可能枠を増枠できる」と記載されており、会員のカード利用状況や再審査の結果、限度額が上がることがあるということが分かります。
クレジットカードにはショッピング限度額が設けられており、その金額が利用できる上限となります。
カード会社は「年収-生活維持費-クレジット債務」で算出できる「支払見込可能額」の範囲内で設定する必要があるため、自分の場合はいくらなのか計算してみましょう。
今回の事例のように「申請していないのにカード会社からショッピング限度額が上がった旨の連絡がきた」というときは、カード利用状況などによりカード会社が独自に判断した結果である可能性があります。一定期間カードを利用していれば誰でも限度額が上がるというわけではないと考えられるため、よく確認しておくといいでしょう。
一般社団法人 日本クレジット協会知っておこう! クレジットの申込時の法律チェックポイント
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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