10月30日(水) 14:00
第2ラウンドに突入した、茨城県・大洗ゴルフ倶楽部が舞台になっている今年の日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)最終プロテストは、4日間終了時点で上位20位(タイ含む)までに入れば晴れて合格となる。そのなかで“トップ合格者”といえば毎年、大きな注目を集める存在だが、ここで素朴な疑問! トップ合格すると何かメリットはあるの?
プロテスト合格直後…19歳の渋野日向子さんが初々しい【写真】
結論から言うと、プロテストを1位で通過した選手には“その年のQTに最終ステージから出場する権利”が与えられる。当然ながらテストに合格したからといって、誰でもすぐにレギュラーツアーに出場できる、というわけではない。合格者たちは、すぐさま来年の出場権を勝ちとるための予選会、いわゆるQTに参加するのだが、トップ合格者はそこで優遇が受けられる。
今年のQTは、まず第1ステージを11月19日から4日間、3地区(福島県、静岡県、兵庫県)で実施。ここを勝ち抜いた100名ほどの選手が、11月26~29日に静岡県の葛城ゴルフ倶楽部 宇刈Cで開かれる最終ステージにコマを進める。この最終は、例年、上位35位程度までに入れば、翌年のレギュラーツアーで前半戦の出場権が約束される形になる。開幕を国内最高峰の舞台で迎えるチャンスが得られる、というわけだ。
ちなみにプロテストに合格した全選手には、翌年の下部ツアー(ステップ・アップ・ツアー)出場権は付与される。そのためルーキーたちが“職場”に困ることはないが、本来であればQTは1次で敗退すると、順位によっては翌年のステップへの出場もままならない状況に追い込まれる…なんていうことも。そのため、最終からの出場は選手たちにとって大きな意味を持つものとなる。
トップ合格者にQT最終ステージからの出場権が与えられるようになったのは、プロテスト開催が夏から秋に変わった2019年以降のこと。それ以前は、プロテスト4週後から、当該シーズンのレギュラーツアー出場権が発生していた(TOTOジャパンクラシック、日本女子オープン、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップは除く)。秋開催になると残り試合も少なくなるため、この年に行われた制度改定とともに“特典”も見直された形だ。
昨年は、当時、愛知・誉高3年生だった清本美波が、トップ合格を果たした。さて今年は誰がレギュラーツアー出場権への近道を歩むことになるのだろうか?
【過去10年間のプロテストトップ合格者】
2023年度(96期):清本美波
2022年度(95期):神谷そら
2021年度(94期):尾関彩美悠
2020年度(93期):佐久間朱莉
2019年度(92期):イ・ソルラ
2018年度(90期):エイミー・コガ
2017年度(89期):松田鈴英、沖せいら、立浦葉由乃
2016年度(88期):永井花奈
2015年度(87期):山口春歌
2014年度(86期):山田成美