「“縁の力”の温かさに優しい気持ちになった」「言葉の意味を知れてよかった」…『アイミタガイ』のタイトルの意味に映画ファンも感無量!

人と人とのつながりを描いた『アイミタガイ』が伝える優しいメッセージとは?/[c] 2024「アイミタガイ」製作委員会

「“縁の力”の温かさに優しい気持ちになった」「言葉の意味を知れてよかった」…『アイミタガイ』のタイトルの意味に映画ファンも感無量!

10月30日(水) 19:30

『彼女が好きなものは』(21)などの草野翔吾監督が、中條ていの同名小説を映画化した『アイミタガイ』(11月1日公開)。日々の生活を送るなかで出会う人と人との優しいつながりが、巡り巡って誰かの心を灯していく様子を描く感動作に仕上がっている。
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MOVIE WALKER PRESSの試写会でひと足先に作品を鑑賞した映画ファンからは、「人の温かさや、優しさに触れて乗り越えていく様が、心に響いて何度も泣いた」(30代・女性)、「タイトルの意味を自然に回収していくストーリーがとてもよかった」(40代・男性)など感動の声が数多く届いている。観終わったあと、自分の人生を振り返ったり、人とのつながりの大切さを再認識したくなる本作。その心温まる魅力や“アイミタガイ”という言葉の意味について、観客の声と共にひも解いていきたい。

■3人の監督がバトンをつないだ優しさに満ちた物語

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本作は、2013年に幻冬舎の自費出版ブランドから刊行された同名小説を映画化するにあたり、『台風家族』(19)などの市井昌秀監督が書き上げた脚本の初稿を、名匠、佐々部清監督が受け継いで映画化へと乗りだした。ところが、2020年に佐々部監督が急逝。時代はコロナ渦に突入するが、そのバトンを草野監督が受け取り再始動する。こうした経緯で3人の監督によって作り上げられた本作は、“アイミタガイ”の精神が受け継がれ、人の縁を感じられる温かさにあふれたストーリー展開となっている。

草野翔吾に加え、市井昌秀、佐々部清の3人の監督が脚本をつないだ

ウェディングプランナーの梓(黒木華)のもとに、ある日、親友の叶海(藤間爽子)が不慮の事故で亡くなったという報せが届く。大切な人の死を受け止めきれずに立ち止まってしまった梓は、恋人の澄人(中村蒼)との結婚にも踏みだせず、生前に叶海と交わしていたトーク画面に、他愛もないメッセージを変わらずに送り続けていた。

同じころ、叶海の両親の朋子(西田尚美)と優作(田口トモロヲ)は、ある児童養護施設から叶海宛てのカードを受け取ったことをきっかけに、娘の生前の行いや遺品のスマホに溜まっていたメッセージの存在に気づく。

中学時代の叶海との思い出が蘇った梓がメッセージを送ると…

一方、ある金婚式を担当することになった梓は、式でのピアノ演奏を依頼するため、叔母の知り合いであるこみち(草笛光子)の家を訪ね、中学時代にこの家から流れるピアノの音色を叶海と一緒に聴いていたことを思い出す。思わず「叶海がいないと前に進めないよ」とメッセージを送る梓だが、その瞬間、読まれるはずのない送信済みのメッセージに一斉に「既読」がつき…。

■“アイミタガイ”の心でつながっていく人々の優しい物語

叶海の死をきっかけに、人と人とのつながりが連鎖していく

大切な人の死やいじめ、仕事や結婚への悩み、戦争の記憶など、前に進めず立ち止まってしまった人々が登場し、思いがけない誰かの優しさに背中を押され、一歩を踏みだしていく…。見逃してしまいそうな、人と人とのつながりが起こす奇跡のような物語に、「心を揺さぶられた」「涙した」というコメントが多く寄せられている。

「涙なしでは観られない作品で、観終わったあとも余韻に浸りたくなりました」(30代・女性)
「静かで温かくて、ほろほろと涙が流れるようでした」(20代・女性)
「誰でもなにかを世界に残しているのだなと、“縁の力”の大きさと温かさに優しい気持ちになった」(40代・女性)
「すれ違う人たちにもそれぞれのストーリーがあって、どこかでつながっていると感じました」(30代・女性)
「自分も人にいい影響を与えられていたらうれしいし、周りから助けられていると感じました」(40代・女性)

親友を失った悲しみから立ち直れない梓を中心に、見落としてしまいそうな日々の何気ない人々との出会いが連鎖していく様子が、さりげなくも丁寧に伏線を回収しながら紡がれており、最後には爽やかなカタルシスをもたらしていく。すべてがつながっていくその鮮やかな物語に「感動を覚えた」という声もまた多く見られた。

「すべてつながっていたとわかった時の主人公の気持ちを想像して、驚きと感動を覚えました」(20代・女性)
「様々な関係性の間に起こるすてきな瞬間を描いている、美しい作品だと思いました」(30代・女性)
「映像にもストーリーにも光があふれていて癒されました」(20代・女性)

■自分と重なるシーンに思わず共感!あなた自身の物語へと続いていく

様々な立場、感情を抱える人々を描いた群像劇であり、どんな人にも訪れるような、時に些細で、時に重たい人生の普遍的な瞬間が描かれている本作。それだけにリアリティのあるキャラクターやセリフ、シーンに共感を覚えた人も多かったようだ。

思わず共感してしまうような様々な境遇の人々が登場する

「梓の祖母の『この家から梓を切り離すことはしない』というセリフが印象深く、就職で家を離れる予定があるので、家族に言われたらこの言葉が力になると思った」(20代・女性)
「職場で、結婚しているかどうかが未だに評価の対象となるせつなさや、子どもの死を受け入れられない親の気持ち、戦争への想いに共感した」(50代・女性)
「亡くなった叶海の母のシーンは、同じく子を持つ身として、なかなか受け入れられない悲しみにとても感情移入してしまった」(30代・女性)
「学校のトイレでいじめられている梓を、叶海が助けるシーンで、叶海の強さに心が動き勇気をもらえました」(30代・女性)

また、「親友や娘を亡くしたキャストたちの表現が、演技とは思えませんでした。すばらしかったです」(30代・女性)とあるように主人公の梓を演じた黒木華をはじめ、藤間爽子、中村蒼、西田尚美、田口トモロヲ、風吹ジュンに草笛光子といった大ベテランまで、実力派俳優たちのナチュラルな演技も心に沁み入るものがある。

「黒木さんの心の動きがとてもこまやかに表現されていて涙を誘い、中村さんの表情が優しくて見ているだけで安心感のある存在だった」(40代・女性)、「黒木さんと中村さんが演じるカップルのシーンは自然な会話とユーモアが微笑ましかった」(30代・男性)といった主人公たちカップルを筆頭に、各キャストを称賛する声が挙がっていた。

草笛光子、安藤玉恵といった実力派俳優が顔をそろえている

「藤間さんのちょっとした表情の印象が強く残り、中学時代の叶海役の白鳥さんからも、その雰囲気を終始感じ、ストーリーのずっとどこかに叶海を感じました」(40代・女性)
「中村さんと田口さんが演じる澄人と優作も、それぞれのペースでパートナーに寄り添おうとしていて、少し不器用な優しさが心に沁みました」(40代・女性)
「草笛さんと風吹さんの美しさと、短い出演時間でも光る存在感はさすがでした」(30代・女性)
「草笛さんのドレス姿が美しい。歩き方や姿勢もとにかく美しい」(30代・女性)

■みんなにも知ってほしくなる“相身互い”という言葉

本作を象徴している“相身互い”という言葉の意味とは?

「造語かと思った」といったコメントが並ぶなど、試写会参加者のほとんどの人が本作で初めて、映画のタイトルでもある“アイミタガイ”という言葉を知ったという。漢字では「相身互い」と書くこの言葉は、人が互いに助け合うことを指す言葉で、誰かを想ってしたことが巡り巡って見知らぬ誰かをも救う本作のテーマを象徴している。本作を鑑賞後、観客たちも「相身互い」という言葉に好意的な印象を持ったようだ。

「お互い様という意味で捉えていましたが、本作を観て、損得や余計な感情はなしに、ただ相手を想いまっすぐな気持ちを行動に移す。それが巡り巡って自分の身に“素直な想い”として誰かから戻ってくるのではないかと感じた」(60代・女性)
「最初カタカナで見た時は“?”だったけど、映画を観ていい言葉だなと思った。これから使っていこうと思う」(40代・女性)
「造語かと思うくらい知りませんでしたが、むしろ本作でこの言葉を知れてよかったです!」(30代・女性)
「とてもいい言葉だと思います。なにかのためではなく、世界は相身互いでできていると信じたいです」(20代・女性)

実際に、自分が気づかぬうちに体験していた“相身互い”な出来事やエピソード、さりげない人の言動に支えられてきた経験を思い出した人も多かったようだ。

「転職するかどうか迷った時に友人から『どうせ後悔するならやって後悔したほうがいい』と言われて決心。その友人とはいまでも付き合いがある」(50代・女性)
「旅行中にバスがなくて困っていた観光客の方をレンタカーに乗せました。私も海外で多くの人に思いがけず助けてもらった経験があって、巡る巡る想いがありました」(30代・女性)
「溝にはまって動けない車いすの人を駅まで送ったことがある。駅までの道中、話をするのが楽しかった」(40代・女性)
「これまでたくさんの方々に助けられて来たんだなと、映画を観て改めて感じました」(30代・女性)
「どこかで誰かに背中を押され、押しているといいなぁと思った」(20代・男性)

■作品をそっと包み込む、黒木華の歌声に感動を覚える声が多数

エンディングで流れる主題歌まで担当するなど、ナチュラルな存在感を放っている黒木

そんな温かさに満ちた本作を締めくくるのが、エンドロールで流れる黒木による主題歌「夜明けのマイウェイ」。原曲は1970年代に放映されたドラマの主題歌となったパルによる往年の名曲。「悲しみをいくつかのりこえてみました」という歌詞の一節が作品に重なるということで、市井監督が脚本作りをしていた初期の段階から念頭にあったのだそう。

せつなくもポップな原曲のようなテイストではなく、アコースティックギターの音色のシンプルなアレンジに乗せて、語りかけるかのように歌う黒木。そのナチュラルな歌声には「映画にぴったりだった」「梓が歌っていると感じられた」といった絶賛の声をはじめ、メッセージが刺さったという感想など、多くのコメントが寄せられている。

「黒木さんがこんなに透明感のある声だとは思わず、エンディングにふさわしいと思った」(40代・女性)
「透き通るような声がとてもキレイで、そっと寄り添ってくれるようでした」(30代・女性)
「澄みきった晴ればれとした歌声でした。黒木さんというより、梓が歌っていると感じられました」(30代・女性)
「『もう乗り越えたから大丈夫』というメッセージ性が、この映画の本当のラストを締めくくっていて、なおよかった」(30代・女性)

『アイミタガイ』は11月1日(金)公開

どこかで出会った人との、目には見えないつながりが描かれ、人生をそっと支えてくれるさりげない優しさに気づくことができる1本。 「大切な人との絆がさらに深まる気がする」(20代・女性)、「『いつもありがとう』『出会ってくれてありがとう』を感じる物語なので、そのメッセージ代わりにパートナーに薦めたい」(40代・女性) など、家族や友人、大切な人たちにおすすめしたくなる本作をぜひ映画館で堪能し、人との縁やつながりの大切さを感じ取ってほしい。

文・構成/サンクレイオ翼


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