クエンティン・タランティーノ監督が、米ポッドキャスト番組「The Bret Easton Ellis Podcast」で「ジョーカーフォリ・ア・ドゥ」を絶賛している。
「パルプ・フィクション」などで知られるタランティーノ監督は、当初は懐疑的な姿勢で映画館を訪れたという。「実験的な作品で、映画としては成立していないかもしれないと考えていた。しかし、その予想は完全に覆された。特にミュージカルシーンの斬新さに心を奪われた。スティーヴィー・ワンダーの『For Once in My Life』の歌詞を、これまでにない視点で体験できた」
ホアキン・フェニックスの演技については、「私が人生で見た中で最高の演技のひとつだ」と最大級の賛辞を送った。フェニックスは前作「ジョーカー」でアカデミー賞主演男優賞を手にしている。
さらにタランティーノ監督は、本作と自身が脚本を手掛けた「ナチュラル・ボーン・キラーズ」(1994)との類似性にも言及。オリバー・ストーン監督が手掛けた同作は、大量殺人鬼の男女を主人公に、メディアと暴力の関係を描いた問題作として知られる。
「前作が『タクシードライバー』の影響を受けているように、今作は『ナチュラル・ボーン・キラーズ』の要素を色濃く反映している。ミッキーとマロリーを生み出した者として、彼らの解釈の仕方に深く共感した。まるでミッキー・ノックスの見る悪夢のようだ」
トッド・フィリップス監督の演出手法についても独自の視点を展開。「これはまるでジョーカー自身が監督しているかのようだ。スタジオの予算の使い方まで、ジョーカーならこうするだろうという発想で貫かれている」と指摘し、「本作はコミックファンやハリウッド、DC、ワーナーへの挑戦状となっている」と評した。
「ジョーカーフォリ・ア・ドゥ」は現在公開中。
【作品情報】
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ジョーカーフォリ・ア・ドゥ
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