10月30日(水) 4:00
中古車における「修復歴」とは、「事故を起こした車」と考える人もいますが、実際にはそうではないようです。修復歴車とは「交通事故やそのほかの災害により、自動車の骨格などに修復歴のあるもの」と定められており、査定士が修復歴車と認めた場合には、査定金額にも影響を及ぼすようです。
一般財団法人 日本自動車査定協会によると、「日査協、公取協などの統一基準として修復歴車と定義されているのは、骨格(フレーム)部位等を交換したり、あるいは修復(修正・補修)したものが修復歴車(事故車)となります」と説明しています。
仮にバンパーが割れて交換した場合や、塗装が剥げた箇所を塗りなおした場合などは、骨格部位には当たらないため修復歴車にはならない可能性もあるようです。
修復歴のある車は、正しく修理や整備が行われていない場合、走行に支障をきたすかもしれません。もし修復歴のある車を購入しようと検討しているなら、状態の確認は必須と考えられるでしょう。
修復歴のある車は、修復歴のない車に比べると安く購入できるようです。しかし、購入する際は必ず状態をチェックして問題ないかを確認しなければ、後のトラブルにつながるおそれもあるでしょう。
修復歴のある車を購入する場合は、まずどの部分が修復されているのかの確認が重要です。
また、修復歴のある車は可能な限り試乗するようにしましょう。フレームやダッシュパネルが修復されている場合、ハンドルがぶれたり走行時に横に反れたりなどでまっすぐ走らず、走行に悪影響を及ぼすケースもあるようなので注意が必要です。
このほかにも走行時の異音やがたつきなど、試乗の際に確認すべきポイントはさまざまあります。安く購入できる可能性は高いですが、状態が悪い修復歴車を購入すると、後になって自身で修理をする必要がでてきたりするため、修復歴のない車を購入するのと変わらない、もしくは高くつくケースもあると覚えておきましょう。
修復歴ありの車は修復歴のない車と比較すると、数万円~数十万円程度安く購入できると考えられています。実際には車種や修復箇所の大きさなどによって金額差が異なるため、上記の割合はあくまでも目安にするといいでしょう。
修復歴のある車の査定額が下がってしまう理由は、フレームの歪みの完全な修復は困難であることが関係しています。いくら丁寧に修復したとしても、修復前の状態に戻せないケースもあり、安全性や耐久性の面で不安が残ります。
少なからず車への影響があると考えられていることから、修復歴のある車は修復歴のない車に比べて、安く取り扱われています。
修復歴のある車の基準は、主にフレームの修復が行われたかどうかによって決められます。仮に事故を起こした車であったとしても、フレームの修復がなければ、修復歴車には該当しないようです。
修復歴のある車は、ない車に比べると販売価格が安く設定される傾向にあります。その分、購入時の判断は慎重に進めなければなりません。実車確認や試乗などを通して、購入後のトラブルにつながらないよう、慎重に判断しましょう。
一般財団法人 日本自動車査定協会 東京都支所 修復歴の考え方
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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