10月30日(水) 20:00
可愛い系コンパクトカーといえばイタリアのフィアット500。通称「チンクエチェント」だ。今は電気自動車である500eに切り替わっているが、さらに兄貴分としてフィアット600e(セイチェント)が加わったので紹介しよう。チンクエチェントと同じく、1950年代にヒットしたモデルの復活で、そのイメージをうまく現代風にアレンジしている。特に顔つきは超個性的! センスのよさはさすがイタリアだ。
シートに「FIAT」ロゴがずらり⁉ 個性的な車内を写真でチェック!
フィアットのコンパクトカーというと「チンクエチェント」というイメージが強かっただけに、600eを目の前にするとかなり大きく感じる。SUVテイストもプラスされているのでなおさらだ。ただ、それはあくまでも印象で実際には扱いやすいちょうどいいサイズなので、日本の道路事情にもマッチする。
そして魅力的なのはデザイン。特にフロントマスクは超が付くほど個性的だ。オリジナルのFIAT600だけでなく、弟分の500eのエッセンスもプラスしているというだけに、とぼけた感じは一度見たら忘れられないほど。ブサカワで、ガチャピンに似ているような……。とにかく愛嬌は半端ない。
関心させられるのがインテリアのデザインで、シンプルで派手さはないけど、デザインレベルは高い。もちろん600eも例外ではない。600eは500eとも共通するもので、丸みをあちこちに取り入れたソフトな印象でまとめられている。実際の使い勝手につながるスイッチ類はシンプルに並べられていて、さっと手を伸ばすだけでストレスなく操作できるのはうれしい。
フィアット車の魅力は他にもある。それがシート柄。600eではFIATのロゴがステッチで、ずらりと並べているのがとてもユニークだ。言葉にすると変な感じに思うかもしれないが、実におしゃれで、日本人には思いもつかないデザインだと思う。座り心地はイタリア車の王道で、クッションは厚くて、体をしっかりかつ、ふんわりと包み込んでくれる。後席も同様のデザインで、スペースも大人ふたりが座るには十分なクリアランスが確保されている。
そしてゴルファーとして気になるラゲッジはというと、おしりが丸くて後ろに出ているデザインということもあって、ラゲッジはイメージするよりも広い。リアシートは6対4の分割可倒式を採用しているので、ゴルフバッグを積む際には、片方を倒せばいいだろう。そうすれば縦に入れることが可能で、3人で移動することができる。ちなみに操作はシートバックの上に付いているレバーを引くだけで、ワンタッチで倒すことができる。
イタリア車の走りといえば、軽快でキビキビした感じが持ち味。EVになった600eも例外ではなく、文句なしに楽しい。また女性が特に気になるステアリングもクルクルと回って、操作はとても楽。アクセルを踏めばスルスルと滑らかに加速していくのは今までのエンジンのクルマにはないEVならではの魅力だ。軽快だからといって、不安定なことはなくて、サスペンションはしっかりとボディを支えてくれるので、安心感はとてもある。最後に、EVで一番気になる一充電あたりの走行距離は493kmなので、不満はないだろう。
FiAT600eLA PREMA
◆全長_全幅_全高:4200×1780×1595mm ◆車両重量:1580kg ◆最高出力:115kW(156ps)/4070-7500rpm ◆最大トルク:270N・m(27.5kgm)/500-4060rpm◆WLTCモード燃費:493km◆定員:5人 ◆価格:585万円
文/近藤暁史【MUSHROOM】
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