「子どもから『おこづかいが足りない』と言われるけれど、どのくらいが適正?」
「毎月決まった金額あげるのと、必要な時に都度渡すのではどちらがいい?」
おこづかいの金額や渡し方は、ご家庭によって大きく異なります。
そこでこの記事では、1,175人の保護者のかたにご協力いただいたアンケートの結果をもとに、小・中・高校生のおこづかい事情をご紹介します。
ご家庭でお子さまのおこづかいを検討したり、お子さまと話し合ったりする時の参考になさってみてください。
この記事のポイント
小学生の場合:「おこづかいは渡していない」が42%お手伝いに応じて定額+αを渡すご家庭も
中学生の場合:月1,000~3,000円未満が4割超「渡していない」ご家庭も25%
高校生の場合:「月3,000円~5,000円未満」が32%、「月5,000円~1万円未満」が31%と多数
小学生の場合:
「おこづかいは渡していない」が42%
お手伝いに応じて定額+αを渡すご家庭も
小学生のお子さまがいらっしゃるご家庭のうち、42%は「渡していない」と回答。
ただ、お子さまが自由に使えるお金をまったく渡していないご家庭は少数で、以下の3つのスタイルであげているご家庭が目立ちました。
お年玉や、祖父母からもらったおこづかいを渡す お手伝いをしてくれた時に小銭をあげる 必要なモノがある時に都度渡す 毎月決まった金額を渡しているご家庭では、もっとも多いのが「月500円~1,000円未満」という回答で20%でした。「毎月の定額+お手伝いの報酬」のように、複数の方法を組み合わせているご家庭も多いようです。
(体験談)
お年玉の一部を渡すだけで、毎月決まったおこづかいはあげていません。毎月定額を渡して自分で管理しながら使うようにさせたほうが自主性や計画性が育まれてよいのかも、とも思いますが……。
(滋賀県小学4年生の保護者)
小学校入学時点で月300円、学年が上がるごとに100円ずつアップさせています。学校で必要なモノは親が買いますが、子どもが欲しいモノがあれば「おこづかいを貯めて買ってね」と言い聞かせています。
(埼玉県小学1年生・小学5年生の保護者)
我が家のおこづかいは「お手伝い制」です。「お風呂掃除は50円」「食事の前に箸や茶碗を並べて用意したら20円」などお手伝いの内容に応じて単価を決め、1回やるごとにお手伝い表に記入。翌月に清算しておこづかいとして手渡しています。お手伝いをがんばった月は3,000円以上になることもありますよ。
(東京都小学2年生・小学4年生の保護者)
6年生の長女には毎月3,000円、1年生の次女には1,000円渡しています。決まったおこづかいのほかに、「テストで100点取ったら100円」「習い事で進級したら100円」などとがんばりに応じてボーナスもあげています。
(三重県小学1年生・小学6年生の保護者)
中学生の場合:
月1,000~3,000円未満が4割超
「渡していない」ご家庭も25%
中学生になると行動範囲が広がり、欲しいモノ・やりたいことも多様化してきます。
そのためか、お子さまに対して毎月決まった金額のおこづかいを渡すご家庭がぐっと増えます。
金額としては、「月1,000円~3,000円未満」が42%、「月3,000円~5,000円未満」が14%で、合計で約6割を占めています。
一方で「渡していない」というご家庭も全体の25%と一定数みられます。
この場合は、定額ではなく「お手伝いの報酬」や、「テストなどで結果を出したごほうび」としてあげているケースが目立ちました。
なお、「毎月ではなく、1年分のまとまった金額を渡して本人に管理させる」というご家庭も少数ながら見られました。
(体験談)
毎月1,500円渡し、その中でやりくりさせています。ただ、友達とカラオケやボウリングに出かけるなどイレギュラーな出費があるときは、その都度渡しています。
(千葉県中学3年生の保護者)
学年が上がる4月に1年分渡し、そこから本人にすべてやり繰りさせています。ちなみに金額は、中2になったときは3万円でした。自分で考えてお金を使う力を身に付けてくれればいいな、と期待しています。
(神奈川県中学2年生の保護者)
毎月定額で渡しているのは月500円ですが、「定期テストで90点以上取れたら1教科につき500円」をごほうびとして渡しています。ただ、予想してはいたことですが、なかなか高得点が取れないので、「80点以上」に条件を変えようかと考え中。とにかくやる気になってバリバリ勉強してほしいな、と思っているのですが、なかなかうまくいきませんね。
(愛知県中学1年生の保護者)
欲しいモノがあるときは「なぜ必要なのか」をプレゼンテーションしてもらい、親が納得したら買い与えています。だんだんプレゼン力がアップしてきて、頼もしく感じます。
(大阪府中学1年生の保護者)
高校生の場合:
「月3,000円~5,000円未満」が32%、
「月5,000円~1万円未満」が31%と多数
高校生のお子さまに対しては、「月3,000~5,000円未満」が32%、「月5,000円以上1万円未満」が31%で、合計で6割超に達しました。
逆に、小・中学生で多かった「渡していない」は18%と少数派でした。
高校生になると、中学時代よりさらに興味の対象や交際範囲が広がり、必要な金額も増えてきます。
「どこまでをおこづかいでカバーするか」「イレギュラーな出費をどうするか」は、保護者のかたにとって考えどころのようです。
(体験談)
高1の冬から月1万円を渡すようになりました。文房具やお菓子、洋服などはその範囲内でまかなってもらっています。それ以外のまとまった出費などは、その都度相談しながら決めています。子どもは1か月のやりくりに苦労していますが、これも成長のプロセスと考えて見守っています。
(群馬県高校2年生の保護者)
2~3か月に1回、電子マネーで5,000円チャージしてあげているので、1か月に換算すると1,000~3,000円くらい。残りの金額が少なくなると「チャージして」と言ってきます。そのお金で、コンビニで飲み物やおやつを買っているようです。お正月にいただいたお年玉はまとめて渡しているので、友達との外出やゲーム購入に使うお金はそこから出させるようにしています。
(新潟県高校1年生の保護者)
おこづかいは毎月5,000円。子どもはお金の使い道をコミュニケーションアプリで自主的に共有してくれます。「使い道とか知らせなくていいよ」と言っているのですが、「けじめだから」と続けてくれています。
(静岡県高校2年生の保護者)
まとめ & 実践 TIPS
おこづかいに対する考え方は、ご家庭によって大きく異なります。
また、学年が上がるごとに金額や支給方法を見直していく必要もあるでしょう。
お子さまのお金に対する健やかな考え方を育てていくにあたって、おこづかいはご家庭の方針を示す絶好の機会になります。
この記事でご紹介した体験談なども参考に、ご家族で相談しながらベストな金額と渡し方を決めていけるとよいですね。
(出典)
おこづかいに関するWEBアンケート
期間2024年1月12日~2024年1月26日
回答者小学生・中学生・高校生の保護者1,175名