10月30日(水) 17:45
<TOTOジャパンクラシック事前情報◇30日◇瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)◇6616ヤード・パー72>
日本で唯一開催される米国女子ツアー。米ツアーから43名、日本ツアーから35名が出場するエリートフィールド。優勝すれば米ツアーメンバー入りが可能となるビッグトーナメントに、日本勢は5人が初出場を果たす。
今季3勝でメルセデス・ランキング10位につける川崎春花がそのひとり。通算5勝を誇る21歳だが、TOTO出場は初めてだ。「意外ってみんなに言われます。やっと出られてうれしいです。出るのは目標でした」と目を細める。
「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」を制した2022年は、出場資格が決定する「富士通レディース」終了時点のメルセデス・ランキングは38位だった。のちにシーズン2勝目を飾ったが、「ギリギリ」で出られず。昨年は「全然ダメだった。テレビでずっと見ていました」とシード獲得のボーダーラインをさまよっていたばかり。そしてプロ3年目の今年、3勝を挙げて満を持して参戦する。
海外メジャーなどにも多く出場していて米ツアーは慣れたもの…と思いきや、やはり日本での会場の雰囲気は独特に感じる。「いつもは自分が行っているけど、今回は来てくれた(笑)。逆に日本に(海外選手が)いらっしゃるというのが新鮮ですね」。ワクワクする、というのがいまの気持ちだ。
優勝すれば米ツアー入りができるという“副賞”もあるが、それについては「あまり考えていないです」と控えめ。それでも「レベルが高いから(優勝は)なんともいえないけれど…、4日間戦えることがすごくうれしいし、そのなかで毎日ちょっとずつ頑張っていきたい」と意気込んだ。
同じく2003年生まれのダイヤモンド世代、尾関彩美悠も初出場。こちらも22年にツアー初優勝を飾ったが、ランキング39位で出場資格をギリギリ得ることはできず。ウェイティングで現地に入り調整をしたが、出場権が下りてくることはなかった。
「いつも前半戦でポイントが稼げていなかったので、やっとですね。うれしいです。今年の目標のひとつがTOTOに出ることでした」と2年越しに目標が叶った。今季は2度の2位などトップ10入りは8回。安定した成績とともに、晴れ舞台に乗り込んだ。今季ここまでを振り返っても、「そんなに悩みもなく調子良く来られました」と力強い言葉が返ってくる。
「海外の選手が半分くらいいるので、いつもの試合と違うなと感じています」というのが大会の印象だ。「海外選手と練習ラウンドを回ったけれど豪快な感じでした。4日間で一緒に回った選手を見て、勉強したいです」と目を輝かせながら、結果を求めていく。
4月の「パナソニックオープンレディース」でツアー初優勝を果たした天本ハルカや未勝利ながらランキング上位の小林光希、脇元華もTOTO初出場。世界最高峰の選手が集まったビッグトーナメントで、存在感を示す。(文・笠井あかり)