前回からの続き。私はヒトミ。兄と妹がいて、3人きょうだいの真ん中です。実家のすぐ近くのところに夫と2人で住んでいます。数年前に母が亡くなって、父はひとり暮らし。介護が必要な状態ではなかったものの、家事を手伝うためによく実家へ通っていました。兄や妹にもヘルプを頼んだことがありますが、2人からは「とんでもない!」と強い言葉で拒否されてしまいました。仕方なく私は夫の力を借りながら、自分にできる範囲のことをしてきました。しかし……。
悲しみをこらえながら葬儀や諸々の手続きが終わったころ。父の部屋を整理していると、死亡保険の保険証券が出てきました。よく見ると、死亡保険金の受取人が私の名前になっています。
私は驚きましたが、父が生前に言っていたことを「そういえば」と思い出しました。
手伝いに来てくれていた夫に相談をして、保険金について兄と妹に話すことにしました。
普段は連絡をしても返信が遅い2人ですが、「遺産の件で」と言ったらすぐに駆けつけました。「隠し財産でも出てきたのか?」と盛り上がる2人の勝手な言い分には半ば呆れてしまいます。しかし今にはじまったことではありませんし、このタイミングで文句を言っても仕方がありません。
2人は目の色を変えて保険証券を見ました。そして受取人の名前や金額をまじまじと確認すると、私に怒りを向けてきたのです。
病気が原因で入院してから数か月ほどで亡くなってしまった父。悲しみに暮れる暇もなく、葬儀やさまざまな手続きに追われていました。
父の荷物を整理していると、私が死亡保険金の受取人になっている生命保険の保険証券を発見。冗談めかして「受取人はヒトミにする」なんて話していた父でしたが、まさか本気だとは思っていませんでした。
兄と妹に話したところ、「ヒトミばかりズルい」と2人は怒り気味です。これからトラブルに発展してしまうのでしょうか……。
【第3話】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ脚本・motte作画・ちょもす編集・海田あと
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