俊英・滝野弘仁監督「くまをまつ」脚本執筆・撮影は亡き祖父の家で【第37回東京国際映画祭】

ティーチインに臨んだ滝野弘仁監督

俊英・滝野弘仁監督「くまをまつ」脚本執筆・撮影は亡き祖父の家で【第37回東京国際映画祭】

10月29日(火) 22:30

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第37回東京国際映画祭「Nippon Cinema Now」部門に出品されている「くまをまつ」が10月29日、東京・TOHOシネマズ日比谷で公式上映され、監督・脚本の滝野弘仁が上映後のティーチインに応じた。映画・ドラマの助監督としても活動している滝野監督が、祖父の死をきっかけに、ゆかりのある石川県・小松市滝ケ原町を舞台に製作した作品だ。

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夏休みの間、叔母・ややこに預けられる8歳の少年タカシ。脚本家のややこは創作のため、昨年死んだ祖父・隆二郎の古民家に滞在している。都会育ちのタカシにとって、母のいない田舎暮らし、古いクマの伝承、かつての石切り場など、田舎での毎日は新鮮そのもの。やがて、ふたりは隆二郎の日記を通じ、彼の古い記憶に触れることになる。

撮影が行われた家屋は、祖父が2年前に亡くなるまで実際に住んでいた家だといい、滝野監督は「脚本を書いたのもこの家。1カ月半ほど泊まり込んだ」と振り返る。当初より「自分の経験にかなり近い、個人的な話になりそうだと思った」というが、「いざ書き始めると、脚本家が主人公の物語が転がるはずもなく(笑)、何も起こらないことに気づいたので、タカシという子どもを飛び込ませたら、スムーズに話が流れ出した」と語った。

ややこを演じる平野鈴は、滝野監督の短編映画に出演した縁があり、直々にオファー。一方、タカシ役の渋谷いる太は、東京で実施したオーディションで見出すなど、多様な方法でキャスティングが行われた。

また、出演者の大場みなみ、松浦りょうは第37回東京国際映画祭「Nippon Cinema Now」部門に出品された「あるいは、ユートピア」(金允洙監督)にも出演。さらに、もう1人の出演者である中村映里子は、コンペティション部門に選出されている「雨の中の慾情」(片山慎三監督)にも出演するなど、第37回東京国際映画祭では、「くまをまつ」のキャストが出演する別作品が数多く上映されており、滝野監督は「ぜひ、そちらの作品も見てもらえれば」とアピールしていた。

撮影を担当したのは、「ナミビアの砂漠」(山中瑶子監督)の米倉伸。以前から親交があるといい「とても若いカメラマンなんですけど、すごくいい撮影をする方。絵のルックやサイズとか、そういうことだけじゃなく、このシーンで何をどう見せるべきか、一緒に長い時間を考えてくださり、有意義な時間だった」と話していた。

第37回東京国際映画祭は、11月6日まで開催。

【作品情報】
くまをまつ

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