欧州ツアー戦う桂川有人が来季に向けてリスタート 「いまの自分では試合に行っても…」

桂川有人が欧州ツアーへの思いを語った(撮影:岩本芳弘)

欧州ツアー戦う桂川有人が来季に向けてリスタート 「いまの自分では試合に行っても…」

10月29日(火) 7:45

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<ZOZOチャンピオンシップ最終日◇27日◇アコーディア・ゴルフ 習志野カントリークラブ(千葉県)◇7079ヤード・パー70>

「ここ最近のなかではいいゴルフができたと思うので、自信につながったかなと思います」。今季中盤から納得のいくゴルフができていなかった桂川有人だが、「ZOZOチャンピオンシップ」をトータル9アンダー・22位タイで終え、復調の兆しを見せた。



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初日を「69」で滑り出したが、2日目は「71」とスコアを崩した。それでも3日目は9バーディ・2ボギーの7アンダー「63」とビッグスコアをマーク。「できすぎです」とゴルフの調子が整っていない状況のなかで出たスコアに“どうしてだろう”と言わんばかりの表情を見せたが、最終日も4バーディ・2ボギーの「68」とスコアを伸ばした。

今大会開幕前は「思ったような球が出てくれなくて」とショットに悩んでいたが「けっこう良くなかったショットも、日に日に良くなる自分がいて、試合をやりながら調整できていた気がする」と試行錯誤のなか挑み、手応えを感じるまでに復調。「すごくプラス。いいほうに行きそうだなという感触だったから、いい4日間でした」と来シーズンの海外戦を前に収穫を得て表情もポジティブだ。

今年の4月末に日本で行われた日欧共催大会「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」で優勝し、その資格で5月30~6月2日に開催されたDPワールド(欧州)ツアー「ヨーロピアンオープン」から欧州ツアーに参戦。海外メジャーの「全英オープン」含めて11試合に出たが、「思っていたよりも全体的にレベルが高かったです」と予選落ちが8回と苦戦。なかなか思うような結果が出せずにいた。

今年の残りの期間は「試合ではなくて調整」に時間を充てる予定。欧州ツアーを主戦場に、最大の目標としている米国男子ツアーへのステップアップを狙っているが、2025年シーズン開幕戦となる「BMWオーストラリアPGA選手権」(11月21~24日)への出場はいまのところ考えていない。

「出たいなと思っていたんですけど、今の自分では試合に行っても…と思ったので、合宿を多めにやって、少し休んでから行こうかなと思っています」としっかり準備を整えて、「いい状態で、1つ上のレベルで1月以降に戦えるように」と来年の1月から本格的に出場していく意向を明かした。

しかし年内で唯一、出場を検討している試合がある。それは「ネッドバンク・ゴルフチャレンジ」(12月5~8日)で、賞金総額が日本円でおよそ9億円の超ビッグトーナメントで予選カットなし。「でもカテゴリーがすごく少ないので…」と昨年フィールドに立てたのはたったの66人。昨年だと大会開催前の10月30日時点でランキング上位60名が出場資格で、今年も同じであれば、現在同ツアーのポイントランキング84位の桂川の出場は可能性が少し低い状況だ。

「たぶん厳しいかなと思っていて。その週にアジアンツアーがあるので、もしかしたらそっちか、どちらかとは思っています」と年内で1試合は出場したい気持ちもある。一方で国内ツアー最終戦の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」も含め、日本の試合に「出る予定はないです」と表明。日本で戦うのは今回のZOZOが最後となった。まだ24年シーズンの欧州ツアーは終わっていないが、来季の出場権を獲得できる114位以内に入っている状況。来年はヨーロッパを主戦場に、アジアンツアーと両立させる予定だという。

来シーズンに向けて、練習だけではなくトレーニングも強化していく。その理由の一つに、今年は「前半が良くて、中盤から少し伸び悩んでしまった。来シーズンは落ちないようにいい状態をキープして最後まで戦い抜きたい」と2年間戦い抜く体力が課題。「体力面とか少し足りないと思ったので、そこをもっと鍛えて最後までいい状態でいけるように頑張りたい」と、必要な部分を埋めるためのオフを迎える。(文・高木彩音)


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