前回からの続き。私はホヅミ。会社員として働く兼業主婦です。夫のカンタ、中2の息子であるユウダイと一緒に暮らしています。ユウダイは年齢の割にしっかりしています。その一方で、前日にひと言伝えておいたにもかかわらず、カンタは歯医者に行く当日にすっかり忘れて家でのんびりしていました。そのだらしなさに私はウンザリ。子育ても少しだけ手が離れてきたというのに、なぜ夫であるカンタのお世話はいつまでも続くのでしょうか……。
疲れて家に帰ると、ユウダイが優しく迎えてくれました。私は、ユウダイの心遣いに感動してしまいました。
それに引きかえ、カンタは迷惑ばかりかけるくせに謝罪のひとつさえない有り様……。私のなかで、カンタへの怒りがふつふつと湧き上がってきました。
私は「カンタ!」と叫びながらドアを乱暴にノックすると、カンタが面倒くさそうに返事をしました。
カンタの見当違いな態度に、私は思わずため息をついてしまいました。しかしここで脱力してしまったら、カンタに文句を言うこともできなくなってしまいます。「今日こそは、ガツンと言ってやらなくちゃ!」という気持ちで、強い口調でカンタを問い詰めました。
カッとなった私が「なに言ってんの!?」と怒鳴ろうとしたところ、ユウダイが声をかけてくれました。そのおかげで大きな声を出さずに済みました。私は気を取り直して、ユウダイが作ってくれたパスタをありがたく食べました。カンタはその日、自分の部屋から出てきませんでした。
さて昨日休日出勤だったので、代わりに今日が休みになった私。家でのんびりしていると、めずらしく義母から電話がきました。義母は基本的に無害な人なのですが、どうも息子であるカンタのことを可愛がりすぎているように感じます。
歯医者の予約をすっかり忘れ、ゲームに夢中になっていたカンタ。人間ですから忘れることがあるのは仕方がありません。しかしそれを話しても、反省することなく「そうだっけ?」と間の抜けた返事を繰り返す様子に、私が思わずカッとなってしまいました。息子のユウダイの方がよっぽど大人です……。そしてマザコンのカンタは、今回の件をさっそく義母に告げ口したらしく、義母から私宛に電話が。そこで、「ホヅミちゃんがまた面倒見てやってね」と言われてゾッとしてしまいました。
【第3話】へ続く。
原案・編集部脚本・motte作画・チル編集・横内みか
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