10月28日(月) 10:20
厚生労働省が提供している「職業情報提供サイト」によると、米農家の平均年収は表1の通りです。
表1
~19歳 | 243万4700円 |
20~24歳 | 285万6400円 |
25~29歳 | 327万7100円 |
30~34歳 | 352万2800円 |
35~39歳 | 403万700円 |
40~44歳 | 429万1200円 |
45~49歳 | 458万9500円 |
50~54歳 | 438万9600円 |
55~59歳 | 420万800円 |
60~64歳 | 330万4600円 |
65~69歳 | 271万9900円 |
70歳~ | 244万8600円 |
出典:厚生労働省「職業情報提供サイト」より筆者作成
年収のピークは、45~49歳でおよそ460万円です。全体では300万~450万円の年収であると分かります。
米農家の主な仕事は、水田で稲を栽培し、収穫した米を出荷することです。日本の稲作は、田んぼに水を張って苗を植えて育てる水田稲作が主流です。稲作では、苗づくりから水田・稲穂の管理、収穫まで、季節や天候にあわせた細やかな栽培管理が欠かせません。多くの米農家は家族経営をしており、生産だけではなく経営や販売などの幅広い仕事を行っています。
米を作る具体的な作業として、田んぼの耕起、育苗、田植え、施肥、病害虫防除、除草、水管理、収穫、乾燥、調整などがあります。かつてはすべて手作業で行われていましたが、近年は稲作技術が進歩し、トラクターや田植機、コンバインなどの機械が導入され、作業の効率化が進みました。
米農家は、繁忙期には早朝から夜まで作業を行います。繁忙期は田植えと収穫の時期で、早朝5時から作業を開始して、夕方19時ごろまで働くこともあります。一日の労働時間は、休憩時間を除いておよそ10時間です。
一方、農閑期は農作業が少なくなり、勤務時間が短くなる傾向です。農閑期には機械のメンテナンスや次のシーズンの準備、事務作業などが中心になります。勤務時間は朝8時ごろから夕方17時ごろまでが一般的です。
米農家が作った米を販売する方法はいくつかあります。しかし、近年は直売所で販売したり、インターネットを通じて消費者に直接販売したりする方法も増えてきています。
米農家は、収穫した米を農業協同組合(JA)や市場に出荷するのが一般的です。JAは米の品質や規格に基づき、適切な流通ルートを確保しているため、米農家は安定した売上を得られます。また、市場へ出荷すると、競りによって価格が決定されるため、需要に見合った価格で販売できます。
直売所やインターネットを利用して消費者に米を直接販売する方法では、仲介業者を通さないため、より高い収益を得るチャンスがあります。特に、インターネット販売は地域を問わず全国の消費者に米を販売できるため、ブランド力を高めれば大きな利益を得られます。一方、直売所での販売では、新鮮でおいしい米の提供を通じて、消費者との信頼関係を築くことが可能です。
米農家の年収はおよそ300万~450万円であることが分かりました。ただし、実際の年収は、農地の規模や収穫量、販売方法などによって大きく変動することを理解しておきましょう。収穫した米を販売する際、JAを利用すれば安定した収益を得やすいといえますが、需要の変化により価格が変動する可能性があります。
一方で、直売所やインターネットを利用した販売方法では、消費者と直接取引できるため、大きな利益を上げられます。米農家として働く場合、農作業だけではなく販路にも目を向ける必要があるでしょう。
厚生労働省稲作農業者 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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