10月28日(月) 10:00
夫婦2人分の、入浴時にかかる水道代とガス代を計算します。
入浴時にかかる水道代を計算します。湯船にお湯をためたときの水量は、200リットルが目安です。東京都水道局より、1リットル当たりの水道代単価を0.24円(下水道料金および消費税込み)とすると、200リットル×0.24円で約48円となります。
また、同じく東京都水道局によると、シャワーを3分間流しっぱなしにすると、水の使用量は約36リットルです。15分利用すると約180リットルとなり、水道代は約43.2円です。
湯船にお湯をためた場合と、シャワーを15分使った場合の水道代に大きな差はないように見えますが、シャワーは2人分の計算をしなければなりません。シャワーを15分間、2人が使用した場合は、約43.2円×2人=約86円かかります。
次に入浴時にかかるガス代を計算しましょう。200リットルの水を沸かすためにかかるガス代は、「上昇温度×水の量÷(熱効率×発熱量)×基準単位料金(1立方メートル当たり)」で求めることができます。
ここでは次のような条件で、ガス代を計算していきます。
・上昇温度:25度(15度の水を40度のお湯にする)
・水の量:200リットル
・熱効率:80%
・発熱量:1立方メートル当たり1万750キロカロリー(都市ガスの場合)
・基準単位料金:145.31円/立方メートル(東京ガス株式会社より東京地区等一般契約料金A表基準単位料金)
この数値を先ほどの計算式に当てはめると、25度×200リットル÷(80%×1万750キロカロリー)×145.31円=約84.5円となります。
また、シャワーのガス代は、15分使った際の目安である180リットルで計算してみましょう。前述した計算式に当てはめると、25度×180リットル÷(80%×1万750キロカロリー)×145.31円=約76円となります。
水道代と同様に2人分の計算をすると、シャワー利用時のガス代は約76円×2人で約152円です。
東京都の銭湯の入浴料金は、「公衆浴場対策協議会」で原価が計算され、東京都知事が告示しています。2024年10月現在の入浴料金を表1にまとめました。
表1
年齢 | 料金 |
---|---|
大人(12歳以上) | 550円(税込み) |
中人(6歳以上12歳未満の小学生) | 200円(税込み) |
小人(6歳未満の未就学児) | 100円(税込み) |
出典:東京都公衆浴場業生活衛生同業組合 東京銭湯「入浴料金のお知らせ」を基に筆者作成
大人は1回で550円かかるため、2人で銭湯を利用すると1回当たり1100円かかる計算になります。
これまで計算した水道光熱費と銭湯の入浴料金を比較するため、表2にまとめました。
表2
夫婦2人分のコスト | |
---|---|
家で入浴(湯船) | 約133円(税込み) |
家で入浴(シャワー) | 約238円(税込み) |
銭湯 | 1100円(税込み) |
※筆者作成
夫婦2人のコストで見ると、銭湯を利用するよりも家で湯船をためたり、シャワーを使ったりする方が安く済んでいます。湯船の場合、追い炊きや足し湯をすれば多少コストは追加されますが、もし水から沸かしなおしたとしても追加でかかるガス代は約85円です。
なお、すぐにできる節約方法には、使わないときはシャワーを止める、湯船のふたをこまめに閉めるなどがあります。
これまでの比較を見ると、銭湯は2人で1100円の入浴料金に対して、家での入浴にかかる水道光熱費は湯船で約133円、シャワーで約238円でした。湯船とシャワーの利用を合わせても約371円と、銭湯の入浴料金の約3分の1となっています。
さらに、使わないときはシャワーを止めたり、湯船のふたをこまめに閉めたりすると、より節約につながる可能性があります。節約しながら家での入浴を楽しみましょう。
東京都水道局 くらしと水道 水の上手な使い方
東京ガス株式会社 ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通) 東京地区等 一般契約料金
東京都公衆浴場業生活衛生同業組合 東京銭湯 入浴料金のお知らせ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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