10月28日(月) 4:30
結婚式はゲストがご祝儀を用意するご祝儀制が一般的ですが、結婚式の多様化に伴い会費制の結婚式も増えています。会費制の結婚式とはゲストからご祝儀を受け取る代わりに、一律の会費を支払ってもらい開催する結婚式のことです。
ご祝儀制に比べて、会費制の結婚式ではカジュアルな雰囲気で開催されるケースが多いです。とはいえ、会費やプラン次第ともいえ、会費を調整することで開催者の理想に合わせ、自由に式の雰囲気を演出することが可能です。
また、親族と友人で結婚式や披露宴を分けたい場合にも会費制は重宝します。例えば、親族に対してはご祝儀制で結婚式を挙げ、友人へは会費制の披露宴などで気軽なパーティに近い雰囲気を演出するケースも少なくありません。
一般的にご祝儀制と会費制では、費用の相場に差があるとされています。ご祝儀の相場は3万円とされており、新郎新婦との関係性によってはもっと高くなることもあるでしょう。対して、会費の相場は1万円~1万5000円ほどとされています。ただし、結婚式の内容やプラン次第で相場以上になることは少なくありません。
また、株式会社リクルートが行った調査によると、首都圏における友人からのご祝儀の平均額は3万円となっており、一般的な相場とも合致しています。
「会費4万円が高いかどうか」をご祝儀や会費の相場から考えるのであれば、高いといわざるを得ないでしょう。ただし、あくまで相場との比較によるものであるため、結婚式における満足度を基準にした「高いかどうか」とは違います。
結婚式ではさまざまなものにお金がかかりますが、会費の大部分はゲストに向けた飲食代に使用されるケースが一般的です。そのほかはギフトや演出、衣装代などに使用されます。会費が高ければ新郎新婦は自己負担なしで結婚式を開催することも可能ですが、費用と式のクオリティにギャップが生じる可能性がある点に注意しなくてはいけません。自己負担がない分、予算は少なくなるからです。
ゲストが悪い意味でギャップを感じると、満足感においても「4万円の会費」が高いと判断されてしまいます。会費が高ければ食事を筆頭に、結婚式をより豪華に開催できます。相場以上の会費である以上、クオリティや満足感は高い水準が求められるでしょう。
会費制の結婚式のメリットは以下の通りです。
●ゲストの金銭的負担を軽減しやすい
●新郎新婦の自己負担額を事前に把握できる
●式の内容によっては引き出物や席札、席次表などを省略できるため、準備が楽
会費の相場はご祝儀よりも低いため、ゲストの金銭的負担を減らせる点が会費制の結婚式の大きなメリットです。新郎新婦側にとっても友人などを招待しやすくなることから、双方にメリットがあります。
ご祝儀の総額は当日まで分かりませんが、会費制なら参加人数と会費さえ決定すれば、会費の総額が事前にわかります。参加人数は未定でもある程度予測が立てやすいでしょう。結婚式の費用や新郎新婦の自己負担額を事前に把握できるのは、会費制だからこそのメリットといえます。
対して、会費制の結婚式のデメリットは以下の通りです。
●ゲストを戸惑わせる可能性がある
●会費と満足感のバランスが難しい
増えてきたとはいえ、一般的なのはご祝儀制の結婚式でしょう。ご祝儀の有無や服装、振る舞いなど、慣れない場ではゲストを戸惑わせてしまうかもしれません。結婚式の経験が多いと予測される、両親や年配者は特にその可能性が高くなります。また、両親や親族が結婚式において格式を重んじるタイプの場合、受け入れられにくいかもしれません。
会費の相場が1万円~1万5000円、ご祝儀の相場が3万円であることを考慮すると、4万円の会費は高いといえるでしょう。とはいえ、高いかどうかの判断は式の満足感にも左右されるため、一概にはいえません。満足感の高い結婚式になれば、会費が高いと感じるゲストは少なくなるはずです。
藤田観光株式会社結婚式を会費制で挙げられる?~
株式会社リクルートゼクシィ結婚トレンド調査 2023 P218
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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