官能文学の傑作「エマニエル夫人」の舞台を現代に変え、全く新しい官能映画として描く「エマニュエル」(原題:EMMANUELLE)が、2025年1月10日より全国公開されることが決定した。
・
【動画】未知のエロティシズムで誘惑する「エマニュエル」予告編
エマニエル・アルサンによる原作は、1974年にシルビア・クリステルの主演でジュスト・ジャカン監督の手によって映画化され、全世界を熱狂で包んだ。官能シーン満載でありながら、日本では一般映画として公開され、大ヒットを記録した。
今作の舞台は、現代の香港。エマニュエルは仕事でオーナーからの査察依頼を受け、香港の高級ホテルに滞在しながらその裏側を調べ始める。しかし、ホテル関係者や妖しげな宿泊客たちとの交流は、彼女を禁断の快楽へといざなう。本作は、第72回サン・セバスティアン国際映画祭でオープニング作品としてワールド・プレミアが行われ話題を呼んだ。
メガホンをとったのは、前作「あのこと」でベネチア国際映画祭金獅子賞、ルミエール賞作品賞を受賞したほか、英国アカデミー賞、セザール賞の監督賞にノミネートされたオドレイ・ディワン監督。主演は、「燃ゆる女の肖像」「TAR ター」などの話題作で注目を集めたノエミ・メルランが務めた。
共演には「インポッシブル」でアカデミー賞にノミネートされたナオミ・ワッツや、配信ドラマ「Giri Haji」に出演したほか「ルイス・ウェイン生涯愛した妻とネコ」の監督を務めたウィル・シャープ、Netflixシリーズ「ストレンジャー・シングス未知の世界」のジェイミー・キャンベル・バウアー、「インファナル・アフェア無間序曲」のアンソニー・ウォンら国際色豊かなキャストが顔を揃えた。
映像では、エマニュエル(メルラン)が香港の高級ホテルで出会った謎の男ケイ・シノハラ(シャープ)に興味を惹かれ、さらにはホテルに集う妖しげな人々と交流を重ねることで、自身の内なる欲望を解放させていく様子がサスペンスフルに描かれる。飛行機内で男性を誘い、現地で出会う女性から性の手ほどきを受けるカットは、かつての「エマニエル夫人」を彷彿とさせる。
今作では舞台をバンコクから香港のラグジュアリーなホテルに移し、夫人だったエマニュエルは仕事を持つ自立した1人の女性となり、心揺らしながらも、自身の快感を追い求め行動する様子が描かれる。
ポスターには、エマニュエルが裸でベッドに横になる姿が切り取られ、エロティックさとどこか儚さも感じさせる。有名な籐椅子に腰かけ挑発的な視線を送るエマニエル夫人とは異なる魅力が印象的なビジュアルとなっている。
「エマニュエル」は、25年1月10日よりTOHOシネマズ 日比谷ほかで全国公開。11月1日には第37回東京国際映画祭のガラ・セレクション部門でアジアン・プレミアが開催され、ディバン監督が来日してトークイベントを行う予定だ。
【作品情報】
・
エマニュエル(原題)
【関連記事】
・
世界一有名なエッチ映画「エマニエル夫人」はなぜ人々の記憶に残るのか?僕のレズビアン作品の原点だった【二村ヒトシコラム】
・
【フォトギャラリー】世界を虜にした夫人の性の冒険、クリアな映像に「エマニエル夫人」4K版場面写真
・
「セックスは人間の根幹だ」二村ヒトシ、映画.com編集部が語る「ラ・メゾン小説家と娼婦」2023年ベスト作も紹介
(C)2024 CHANTELOUVE - RECTANGLE PRODUCTIONS – GOODFELLAS – PATHÉ FILMS