お子さまに声をかけるけれど、ついケンカになってしまう……とお悩みのかたもいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、ケース別に子どもへの声かけをレッスン。人を動かす心理を専門とし、20年近くの小学校教師経験を持つ庄子寛之先生に教わります。第3回の今回は、ほめてもうれしくなさそうなお子さまへの声かけです。
Q. ほめて伸ばそうと積極的に子どもをほめていますが、いつも反応はイマイチ……。子どもがうれしくなるようなほめ方をするにはどうすればいいのでしょうか?
庄子先生からのアドバイス
ほめることに見返りは求めない。1つのことに絞って、心の底から素直にほめてあげて。
ほめるって、本来、自然にわきあがる感情によるものです。「すごいな」「えらいな」「がんばったな」など、お子さまの言動に感嘆した時に、思わず口をついて出るからこそ、心の底からの言葉になるのではないでしょうか。難しく考えすぎずに、素直に、思いのままにほめてあげれば大丈夫ですよ。
「反応がイマイチ」「ほめてもうれしくなさそう」とモヤモヤしてしまうのは、もしかしたらほめることに見返りを求めてしまっているのかもしれません。「ほめてあげたい」という気持ちよりも、「ほめることで、子どものやる気を引き出そう」というように、お子さまをコントロールしようという気持ちのほうが大きくなっていませんか?そういった気持ちは、子どもにも透けて見えてしまうものです。
また、ほめる時は1つのことに絞って重点的にほめるということも大切です。あれもこれもと矢継ぎ早にほめられても、何についてほめられたのかがわからず、心に残りません。「私はここをほめられたんだ」ということをお子さまがわかるようにしてあげられるといいですね。複数のことをほめてあげるのも、親が喜んでいる、自分を認めて愛してくれているということを感じられるので、絶対NGというわけではありません。ただ、ほめられたポイントが具体的にわかるほうが、お子さまの心により深く届くはずです。
ほめる言葉がワンパターンになってしまう……という悩みを聞くことも多いですが、「どうほめよう?」と迷っているうちにタイミングを逃してしまうくらいなら、いつも同じ言葉であったとしても、その場ですぐにほめてあげるほうがいいです。ほめるのも鮮度が大切。ほめてあげたいことが起きたら、すぐにほめましょう。保護者のかたの感動をリアルに伝えるには、アイメッセージも活用してほめてあげることをおすすめします。アイメッセージとは、「私」を主語にして伝えること。「お母さん、うれしくなっちゃったよ」など、保護者のかたの感情までいきいきと伝えられるといいですね。
(声かけ例)
「自分からお手伝いしてくれて、えらいね。お母さん、うれしくなっちゃった!」
チャットの活用もオススメ!
その場でほめてあげられなかった場合や、ほめてあげたいお子さまの言動を他の人から教えてもらった場合などは、チャットでほめてあげるのもGOOD!
何度も見返せるものだからこそ、お子さまの宝物になるかもしれません。絵文字やスタンプも活用して、見た目にも楽しいメッセージにできるといいですね。マルハラという言葉もあるように、「。」で終わるメッセージは、怖いと感じる若い世代も少なくないと言われていることへの対策にもなるかもしれません。
例)
今日、学校の帰りに小さい子を助けてあげたって聞いたよ!やさしいお兄ちゃんだなってうれしくなったよ
絵文字があることで、保護者の喜んでいる感情も伝わりやすくなりますね。
「進研ゼミ小学講座」で「チャレンジタッチ」を使われているかたは、親子でチャットができる「つながるトーク」からメッセージを送ってみてください!
※「チャレンジタッチ」をご受講のかたのみご利用いただけます。
※「まなびの手帳」の「ホーム画面」からアクセスできます。詳しいご利用法・設定法はこちら