10月27日(日) 4:30
購入した総菜を返品できるかどうかは、店舗ごとのルールによって異なりますが、多くのスーパーでは、生鮮食品や総菜の返品は、衛生面や安全面の観点から原則として受け付けていません。たとえ購入したばかりで未開封の状態でも、返品を受け入れてくれない店舗が多いでしょう。
腐敗や異物混入が疑われる場合などは、店舗側に状況を伝えたうえで返品が可能なケースもありますが、単に「割引シールを見たから買い直したい」「間違えて買ってしまった」という理由では、返品を認めていないのが一般的といえます。
割引シールが貼られる理由は、商品の賞味期限や消費期限が近づいている、売れ残りが出ているなど、さまざまなケースが考えられます。割引シールは、通常特定の時間帯に貼られるため、その時間に来店した人にとってはお得なサービスといえるでしょう。
しかし、ほかの時間に買った人がそれを見て返品し、安い価格で買い直すことが常態化すれば、店舗側にはさまざまな負担がかかります。
例えば、400円で売れるはずだった総菜が、返品によって200円で買われると、店舗の売上は下がってしまいます。返品された総菜は、安全の面から再度店頭に並べるのは難しいかも知れません。
また、返品対応に追われ、店員の手間を増やすことにもつながるでしょう。こうした行動が繰り返されると、結果として価格全体の引き上げやサービスの低下につながる可能性もあります。
さらに、このような行為は客同士での不要ないさかいを生む可能性もあります。ほかの人が総菜を返品して割引されたものを買い直している姿を見ると、不公平だと感じる人もいるかもしれません。特に総菜が最後の1つだった場合、悔しい気持ちになるでしょう。
こうした行為は、客同士のトラブルや不快感を生むことにつながるのです。そのため、割引された総菜を買い直すことは、マナーやモラルの面から不適切な行動であるといえるでしょう。
自分が総菜を購入した直後に、同じ総菜が割り引かれているのを見たら、返品して買い直したいと思うこともあるでしょう。しかし、その行動が店舗やほかの客にどんな影響を与えるかを考えることが大切です。
定期的に利用する店舗の割引時間帯を把握しておくと、今後お得に買い物ができます。「次は割引される時間帯を狙って買いに来よう」と考え直し、その場を後にするのがスマートだといえます。
執筆者:山田麻耶
FP2級