10月27日(日) 1:30
電気代が上がっている原因の一つに、燃料価格の高騰が挙げられます。燃料価格が高騰したことには、ロシアのウクライナ侵攻により各国がロシアからの輸入を停止したことも関係しているようです。これにより世界的にエネルギー資源がひっ迫し、価格が高騰したと考えられます。
また、国内の電力が供給不足に陥っていることも、電気代高騰の原因でしょう。地震や災害により原子力発電所が稼働停止となり、電力供給能力が低下しました。その不足分を補うために火力発電で電気を作っていますが、火力発電には天然ガスや石油・石炭などの化石燃料が使われます。
前述したように、これら化石燃料の価格は高騰しており、電気代の上昇につながっているということです。
これまで電力会社といえば、東京電力や関西電力など大手のイメージが大きかったかもしれません。しかし、2016年の法改正により電力自由化が進められ、消費者は新規参入してきた事業者からも自由に電気を購入できるようになりました。これが、新電力事業者です。
新電力に切り替えることのメリットとして、電気代を安くできる可能性が挙げられます。新電力では電気料金プランを自由に選べるようになるため、自分の家庭に合ったプランを探してみるといいでしょう。また、中には太陽光発電や風力発電など、再生可能エネルギーを使って発電した電力を提供しているところもあります。そういった新電力事業者と契約すれば、環境問題にも貢献できるでしょう。
大手電力会社の料金をご紹介するとともに、新電力との価格差がどれくらいあるのかをまとめてみました。
例えば、東京電力エナジーパートナー株式会社の「従量電灯B」の場合で電気料金を計算してみましょう。30アンペア契約、使用電力量を260キロワットアワーとします。電気料金は「基本料金+電力量料金+(燃料費調整単価×使用電力量)+再生可能エネルギー発電促進賦課金」で計算するため、以下のようになります。
935円25銭+(29円80銭/キロワットアワー×120キロワットアワー)+(36円40銭/キロワットアワー×140キロワットアワー)+(-8円67銭/キロワットアワー×260キロワットアワー)+907円=約8260円
一方、ある新電力会社の「スタンダートSプラン」の場合で同じように計算してみましょう。
858円24銭+(29円80銭/キロワットアワー×120キロワットアワー)+(34円45銭/キロワットアワー×140キロワットアワー)+(-8円67銭/キロワットアワー×260キロワットアワー)+907円=約7910円
両者を比較すると、新電力会社の方が350円ほど安くなる計算です。
近年は燃焼価格の高騰や電力の供給不足などにより、電気代が高くなっているようです。
電力自由化により新電力事業者からも電気を購入できるようになったため、大手電力会社よりも安いといわれている新電力への切り替えを検討されている人もいるかもしれません。
実際に「東京電力エナジーパートナー」と新電力会社の料金を比較すると、新電力の方が350円ほど安くなる場合もあるようなので、電気代を節約したい人は、新電力に変更することを検討してみるといいでしょう。
東京電力エナジーパートナー株式会社従量電灯B・C
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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